福音館書店の絵本は、全国各地にある「こどものとも社」を通して園のみなさまにお届けしています。
この連載では、そんな「こどものとも社」で働く方のイチ推し絵本を紹介していきます!
こどものとも社の方々の想いや、個性が垣間見える連載にしていきますね。熱心な方々のイチ推し絵本、きっと参考になると思います。
第六回は、「そらいろのこどものとも社」より、長尾基季さんのイチ推し絵本です。
こんにちは。
そらいろのこどものとも社の長尾です。
今年の春から県内に2社あったこどものとも社が1つになり社名も新しくなりました。今までやったことのなかった、毎月の園での読み聞かせも楽しくやらせていただいています。普段は岡山市、総社市、笠岡市、井原市などの7市町の園に絵本を届けています。
今3歳の娘がおり、日々絵本を娘とも楽しんでいます。
イチ推し絵本をお願いされた時からどの絵本がイチ推しだろうと悩みました。
小さい頃に読んでもらい大好きだった『しょうぼうじとうしゃじぷた』や『ぐりとぐらのおきゃくさま』など、あれも好きだな、これも好きだなと悩みました。
そんな私がたくさんある絵本の中から選んだイチ推し絵本は『もりのおふとん』です。
ストーリーはシンプルで、森の中にある1枚の大きなふとんにライオンが入り「ふかふかおふとん いいきもち!」と言いながら、次々に現れる動物たちを「どうぞ どうぞ」と、どんどん招き入れるものの、途中でふとんが「ずるずるずるずる ずる~っ!」と引っ張られてしまいます。
その大きなふとんはぞうさんのもので、最後はまたみんなでふとんに入り眠るという、わかりやすいお話しです。
11月の初め頃、娘が保育園の発表会でライオン役に自分から手をあげたと聞きました。どんな劇なのかな?と思い担任の先生に聞いたところ、『もりのおふとん』だと教えてもらいました。
その日以降、寝る前に娘が持ってくる絵本が『もりのおふとん』になりました。
毎晩読んでいくうちに内容やセリフまでしっかり覚えていきました。
発表会当日は緊張しながらも本人なりに頑張っている姿も見ることができました。
この絵本を、私と娘が好きな理由は動物たちの表情が良いところです。
どのページの動物たちもニコニコしていたり、怒ったり、困っているのにかわいらしかったり、と表情がとても豊かなところです。
そんな動物たちの表情を娘も真似しながら楽しんでいます。
私自身も幼少期にはたくさんの絵本を読んでもらいましたが、そのことを大人になるにつれ忘れていました。
こどものとも社に入社した初日に、本棚にあった福音館書店の絵本を読んでいくうちに幼少期の記憶が蘇ってきました。
毎晩読んでもらっていた父の声やニオイ、部屋の灯りなどを鮮明に思い出しました。父は毎晩嫌がることもなく、私が持っていく絵本を必ず読んでくれていました。その日まで忘れていた記憶ですが、とても幸せな時間を過ごせていたことが嬉しく思います。
幼少期の読んでもらうことが嬉しく幸せだった時間を今は読む側として楽しんでいます。
日々の忙しい生活のなかでも絵本を「読んで!」といって持ってくるあいだは、父が私にしてくれたように、娘にもしっかりと読んであげたいと思います。
そらいろのこどものとも社 長尾基季
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