作者


たけがみたえ

内容紹介


里山に住むこだぬきぽんたは、ある日「すず」というものを見かけて、ほしくてたまらなくなってしまいます。

そこでお母さんに連れられ、「すず」のあるという人間の街に行ってみることになりました。

ところが、街に着いて「すず」のような音に誘われるうちに、お母さんたちとはぐれてしまいます。

担当編集者 より


たぬきは、日本では昔話や信楽焼のユーモラスな姿で親しまれてきました。

近年は都市部でも繁殖し、目撃例が増えているそうです。

たけがみたえさんも、生活の中でたぬきを身近に感じているお一人。

元気いっぱいでちょっと危なっかしいぽんたの姿には、たぬきに抱く作者の愛着と、優しい眼差しが感じられます。

ところで、たぬきは春に生まれて家族で暮らし、晩秋には少しずつ群れから独立する傾向があるそう。

今はまだまだ幼いぽんたですが、次こそは本当に、自分の力で鈴を見つけるのかもしれません。

なお、たぬきは夜行性で警戒心が強いので、子どもたちが出会うことは少ないかもしれませんが、病気や寄生虫を持っていることもあるので、もし出会っても不用意に触れず、見守るだけにしてくださいね。

作者情報


たけがみたえ


1986年、東京都生まれ。版画家、画家。和光大学表現学部芸術学科卒業。「見たら見られた」をテーマに、動物や昆虫を主なモチーフとした作品を発表している。自作の絵本に『マンボウひまな日』(絵本館)『あめちゃん』(好学社)『みたらみられた』(アリス館)『かたつむりの でんでんちゃん うまれたよ!』(童心社)など。絵を手がけた作品に『ふくろうのオカリナ』(文・蜂飼耳/理論社)などがある。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2021年10月01日
通巻:こどものとも年中向き 427号