作者


今津奈鶴子 作/大場裕一 監修

内容紹介


6月はホタルの飛ぶ季節です。

月明りの強くない夜に見に行ってみましょう。

飛んでいるゲンジボタルは一斉に光ったり消えたりします。同じ間隔で明滅するので、つぎに光るタイミングもわかります。

じつはゲンジボタルは卵のときから光ります。

幻想的なホタルの光のふしぎを見つめる絵本。

「光る生物」ポスターが折込付録につきます。

担当編集者 より


6月下旬をピークにして成虫が発生するゲンジボタルは、幻想的な光を明滅させてふわふわと飛びます。

ただ見ているだけでも楽しいけど、本書を読んで、もう少し親しくなってみましょう。

ホタルは集団になると、誰かが指揮をしているみたいに一斉に光ったり消えたりします。3~4秒間隔で光るので、数えると次に光るタイミングが判ります。

飛んでいるホタルのゆくてを団扇でさえぎると、団扇にとまることがあります。

ホタルブクロの花やペットボトルに入れてみると、幻想的な光がさらに良く観察できます。お尻の発光器が肉眼でも見えるので、オスかメスかも判ります。

刺激を与えると光り出し、捕まえようとすると消えたりします。

あまり知られていませんが、ゲンジボタルは実は卵の頃から光ります。

幼虫も刺激を受けると光ります。

ゲンジボタルの光について、本書で理解を深めた後でなら、ホタル見物がより一層楽しくなるでしょう。

作者情報


今津奈鶴子(いまづなつこ)


油彩画家。武蔵野美術大学大学院美術専攻油絵コース修了。コケを中心に植物や昆虫を描いている。主な出版物に『図鑑NEOきのこ』(巻頭扉絵担当・小学館)、「かがくのとも」に『こけをみつけたよ』(2019年10月号)がある。

大場裕一(おおばゆういち)


1997年、総合研究大学院大学大学院生命科学研究科博士課程修了。博士(理学)。ホタルをはじめ発光生物についての著書多数。『恐竜はホタルを見たか』(岩波書店)、『光る生き物の科学』(日本評論社)、『世界の発光生物』(名古屋大学出版会)など。中部大学応用生物学部教授。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2022年06月01日
通巻:かがくのとも 639号