作者
大村文乃 文・絵
内容紹介
海の底で、ヤドカリがイソギンチャクを見つけて、背負っている殻にくっつけようとしています。
なぜそんなことをするのでしょう?
異なる生物種が同じ所で生活し、互いに利益を得る関係を相利共生と言いますが、彼らはその典型的な一例なのです。
ヤドカリとイソギンチャクが海の底でどんなふうに生きているかを美しく、そして活き活きと描きます。
担当編集者 より
この絵本を読み終え、読んでいる間のことを振り返ってみますと、まるで自分が海の底にいたかのような感覚になっていたことに気付きました。
科学的でありながら、読者にそんな疑似体験を引き起こす力のある文章と絵は、「かがくのとも」のバックナンバー『イカ』(2022年2月号)の著者、大村文乃さんによるもの。大村文乃さんは海洋生物の研究者であり、かつ、的確で美しい絵を描ける稀有なかたです。幼い頃から海洋生物に興味を持っていらして、それらの絵を描くのもお好きだったそうですよ。
また、研究のために幾度となくダイビングしている大村さんですが、本作の取材のために、水族館や博物館にも足繁く通われていました。皆さんも絵本を読んだら、ヤドカリやイソギンチャクを観に、水族館や博物館を訪れてはいかがでしょうか?
作者情報
大村文乃(おおむらあやの)
東京都生まれ。東京海洋大学海洋科学部卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。博士(農学)。浜松医科大学特任研究員、琉球大学非常勤講師等を経て、現在三重大学リサーチフェロー、日本大学研究員。専門は海洋生物の形態学、生態学。現在は生物画家としても活動している。絵本を手がけるのは『イカ』(「かがくのとも」2022年2月号)に引き続き2冊目。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :25×23cm |
初版年月日 | :2024年01月01日 |
通巻 | :かがくのとも 658号 |