作者


藤重ヒカル

内容紹介


山奥に、人間を化かすのが大好きなタヌキたちが住んでいました。

近ごろ山に人がさっぱり来ないので、タヌキたちはタクシーに化けて町へ行き、人間を山に連れてくることを思いつきます。

さっそくタクシーに化ける練習をはじめますが、失敗ばかり。

それでも決して諦めないタヌキたちの奮闘をおかしみたっぷりに描きます。

担当編集者 より


 「山に来た人間を化かして驚かせたい。けれど最近、山に人が来ない……そうだ!タクシーに化けて、人間を山まで連れてきちゃおう」なんて突拍子もないアイディアのように思えますが、タヌキたちは「山に人を連れてきたい! そして化かしたい!」という熱い思いを胸に大奮闘します。
 一生懸命なタヌキたちですが、ところどころズレていたり、ちょっと惜しかったり、なかなかうまくはいきません。それでも、決して諦めず、ひたすらにひたむきなタヌキたちを見ていると、こちらもだんだん応援したくなってきます。そしてそのうちに、逆にタヌキたちから「うまくいかなくたってだいじょうぶ! またやり直せばいいんだから!」と励まされているような気持ちになってくるのです。
*本作は、「母の友」(2020年11月号)に掲載された作品を元に絵本化しました。

作者情報


藤重ヒカル(ふじしげひかる)


千葉県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、建築インテリアの仕事に従事するかたわら、飯野和好氏に師事。絵本・童話をかき始める。2017年『日小見不思議草紙』(偕成社)で、第50回日本児童文学者協会新人賞を受賞。ほかに『さよなら、おばけ団地』(福音館書店)『不思議屋敷の転校生』(金の星社)など。絵本に『まわる おすしやさん』(「こどものとも」2020年1月号)がある。日本児童文学者協会会員。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2024年02月01日
通巻:こどものとも 815号