2026年に創刊70周年を迎える月刊絵本「こどものとも」では、日本のみならず世界各地のさまざまな昔話を絵本でお届けしてきました。


今回、そのなかから15冊を復刊してお届けします。


世界各地の豊かな文化に触れつつ、個性的でおもしろい昔話の世界をお楽しみください。

4月1日の刊行に合わせて、15作品それぞれの魅力を毎日更新でお伝えいたします。

こどものともひろば 運営係


『かたつむりとさる』

ヤン・サン 再話/ハー・ダン 絵/モンのこどもたち 刺繍/安井清子 訳

「世界昔ばなしの旅」今回の作品は、ラオスのモン族に伝わる民話『かたつむりとさる』です。

おはなしの舞台


サルに歩みののろさをバカにされたカタツムリは、それなら3日後、どちらが先に3つの山と3つの谷をこえられるか、競走をしようと申し出ました。

カタツムリは親類縁者を集めて、3つの山と3つの谷のあちこちに先に散らばっておいて……。

ラオスのモン族に伝わる民話です。タイの難民キャンプに暮らすラオス少数民族の子どもたちが、得意の刺繍で丁寧に作った絵本です。

ヤン・サン


ラオス出身のモン族。以前、タイのバンナビイ難民キャンプでは、SVA(曹洞宗ボランティア会)の図書館活動を手伝っていた。再話の絵本に『サルとトラ』(福音館書店)がある。アメリカ在住。

ハー・ダン


ラオス出身のモン族。以前、バンナビイ難民キャンプにいた。ヤン・サンとは友人同士。

安井清子(やすいきよこ)


東京都生まれ。国際基督教大学卒業。1985年に、NGOのスタッフとして、タイのラオス難民キャンプでモン族の子どもたちのための図書館活動に携わって以来、現在もラオスにて子ども図書館の活動に関わる。また、モンの口承文化を記録・継承する活動もおこなっている。「ラオス山の子ども文庫基金」代表。著書に、『ラオス 山の村に図書館ができた』『チューの夢 トゥーの夢』『わたしのスカート』(「たくさんのふしぎ」151号及び236号)『サルとトラ』(「こどものとも」547号/以上福音館書店)、『ラオスの山からやってきたモンの民話』(ディンディガル・ベル)など。日本とラオスとの相互理解の促進において長年の功績が称えられ、 2022年8月に外務大臣表彰を受賞。ラオスのナーヤーン村在住。

書誌情報(セット)


読んであげるなら:4歳から
自分で読むなら:小学低学年から
定価:15冊セット定価16,500円(本体15,000円)
ページ数:各32ページ
表紙サイズ:各20×27cm
初版年月日:2024年4月1日
シリーズ:―