2026年に創刊70周年を迎える月刊絵本「こどものとも」では、日本のみならず世界各地のさまざまな昔話を絵本でお届けしてきました。


今回、そのなかから15冊を復刊してお届けします。


世界各地の豊かな文化に触れつつ、個性的でおもしろい昔話の世界をお楽しみください。

4月1日の刊行に合わせて、15作品それぞれの魅力を毎日更新でお伝えいたします。

こどものともひろば 運営係


『まじょのひ』

大塚勇三 再話 渡辺章人 画

「世界昔ばなしの旅」10番目の作品は、火の起源、それぞれの動物の特徴の起源を語る、パブアニューギニアの昔話『まじょのひ』です。

おはなしの舞台


太古の昔、南の島のブーゲンビルでは火を持っているのは山の中に住む魔女たちだけでした。魔女たちはどうしても村人たちに火を分けてくれません。村人たちは話合って、村で一番りこうなイヌに、魔女たちの火を持ってくるように頼みました。

イヌはオウム、クスクス、カエル、ブタの4匹を仲間にして、魔女の住処に向かうことにしました。4匹は道の途中に隠れ、魔女たちが気持ちよく眠っている隙に、イヌが近づき、火のついた薪を持ち出します。薪を持ち出すことに成功したイヌですが、気がついた魔女たちが憤怒の形相で追いかけてきました。4匹は無事に火を持ちかえることができるでしょうか…

大塚勇三(おおつか ゆうぞう)


中国東北地方生まれ。東京大学法学部卒業。外国児童文学の翻訳を多く手がけた。主な訳書に、『長くつ下のピッピ』(岩波書店)、『トム・ソーヤーの冒険』『グリムの昔話』『アンデルセンの童話』、再話に『スーホーの白い馬』『おおきなかぬー』(以上、福音館書店)などがある。

渡辺章人(わたなべ あきひと)


東京生まれ。熊岡美彦氏に師事。復員後、日展5回入選。元東光会会員。1957年より公募展を離れて個展を中心に活動。小平美術会運営委員長などを務め、切手、出版、デザインの仕事に携わった。

書誌情報(セット)


読んであげるなら:4歳から
自分で読むなら:小学低学年から
定価:15冊セット定価16,500円(本体15,000円)
ページ数:各32ページ
表紙サイズ:各20×27cm
初版年月日:2024年4月1日
シリーズ:―