作者


谷内つねお 作/黑田菜月 写真

内容紹介


トイレットペーパーを使い終わった後に、ぽつんと残る芯。

横から押したり、握ったりするとつぶれてしまいますが、立てて置いてみると、とたんに上からの力に強くなります。

芯を4つ置いてそのうえに本を1冊、2冊、3冊……、何冊のせてもへっちゃらです。

床にたくさん並べてみれば、人が乗ることだってできちゃうんです! 

芯の見え方がガラッと変わる絵本です。

編集担当者 より


 

 中は空洞のトイレットペーパーの芯。柔らかく、軽く、なんともひ弱に見えます。手で握ってみると、簡単につぶれてしまいます。でも、ひとたび芯を立ててみると、上から手で押しても、重いものを載せてもびくともしません。それもそのはず、トイレットペーパーの芯は縦方向の力にめっぽう強く、芯1本で30kg近い重さを支えることができるといわれています。
「そんなおもしろい芯を絵本にしようよ!」とご提案してくださったのは、「紙」をテーマにたくさんの絵本を手がけてきた谷内つねおさんです。『このかみ なあに? トイレットペーパーのはなし』(第26回日本絵本賞受賞)でトイレットペーパーを絵本の主役に仕立てあげた谷内さんが、今度は「紙でできたトイレットペーパーの芯」が主役の絵本をつくりあげてくださいました。
 撮影を担当したのは『かみのおと どんなおと?』(「ちいさなかがくのとも」)で谷内さんとタッグを組んだ黑田菜月さんです。黑田さんが撮ってくださった、あっと驚く芯たちの活躍の様子をご堪能ください。

作者情報


谷内つねお(たにうちつねお)


1953年、和歌山県生まれ。日本大学藝術学部卒業。1978年に渡米、グラフィックデザイナーとして活躍。現在は紙を素材とした彫刻や絵本を数多く制作している。絵本に『しろいかみの サーカス』『このかみなあに? トイレットペーパーのはなし』(第26回日本絵本賞受賞/いずれも、福音館書店)などがある。

黑田菜月(くろだなつき)


1988年、神奈川県生まれ。中央大学総合政策学部卒業。2013年に第八回写真「1_WALL」にてグランプリを受賞。日常の風景、瞬間をモチーフにとった写真や映像作品を制作し、個展を多数開催。加えて動物園での写真展や映画のフォトブック撮影などさまざまなフィールドで活躍している。「ちいさなかがくのとも」に『かみのおと どんなおと?』(谷内つねお作)がある。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:23×20cm
初版年月日:2024年9月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 270号