作者


織田道代 /早川純子

内容紹介


半濁音と濁音がテーマの、楽しい言葉遊び絵本。

子ブタのぷうは「パシャパシャ」顔を洗い、ぶうは「バシャバシャ」顔を洗う……

そんな2匹の愉快な一日の物語に、半濁音(ぱぴぷぺぽ)と様々な濁音が、オノマトペ・名詞・副詞などの多彩な形で登場します。

半濁音か濁音かで、言葉の響きや意味・印象が変わることに気づき、日本語の面白さと豊かさを味わえる作品です。

担当編集者 より


 

本作は、『こん と ごん てんてん ありなしのまき』(かがくのとも絵本)に続く、言葉遊びシリーズの新作です。前作は清音と濁音がテーマでしたが、今回は濁音と半濁音がテーマです。主人公は子ブタのぷうとぶう。2匹の愉快な一日が、ぷうは左側、ぶうは右側のページで展開し、最後は一緒に遊びます。  
ぷうは「パシャパシャ」、ぶうは「バシャバシャ」顔を洗い、ぷうはパンプキンパイを「パクパク」食べ、ぶうはハンバーガーを「バクバク」頬張る……。楽しい一日の中で、半濁音(ぱぴぷぺぽ)と、「ばびぶべぼ」をはじめとした濁音が、オノマトペ・名詞・副詞など多彩な形をとって登場します。子どもたちは、半濁音か濁音で響きや意味・印象が変わるオノマトペを楽しみ、半濁音や濁音の入った言葉にたくさん出会って、日本語の面白さと豊かさを感じることでしょう。
絵は早川純子さん。ちょっとゆるくて愛らしいぷうとぶうが、半濁音仲間(ポニー、ピューマなど)や濁音仲間(ビーバー、ゴリラなど)と歌や演奏を楽しんだり、おやつを食べたりする様子は、思わず微笑んでしまう魅力に溢れています。
デザインは、前作と同じく祖父江慎さん(コズフィッシュ)と藤井瑶さん。今作も半濁音符と濁音符を通常より大きめにしたり、文字を楽しく配置したり、様々な工夫をしてくださいました。
ひらがなやカタカナに興味を持ち始めたお子さんはもちろん、まだ文字を読んだことのないお子さんも、音の響きや絵の違いを味わいながら、十分にお話を楽しめます。この絵本を読んだら、子どもたちは、身近に半濁音や濁音の入った単語やオノマトペを探したり、声に出して響きの違いを味わったり、様々に楽しんでくれることでしょう。ぷうとぶうと思いきり遊んで、日本語に親しんでもらえたら嬉しいです。


 

作者情報


織田道代(おりたみちよ)


東京生まれ。中学・高校の国語教師を経て、詩や文章を書く。詩集に『ことばじゃらし』『ことばもよう』(以上踏青社)、絵本に『あるのかな』(鈴木出版)『どうぶつどどいつ』(のら書店)『でちゃったときは』(フレーベル館)など。「かがくのとも絵本」に『こん と ごん てんてん ありなしのまき』、「かがくのとも」の作品に『アイスクリースマス』『ここんぷいぷい』『ぶぶんぶんぶん しんぶんし』『なにもなくても』『あし――みずべの しょくぶつ』『なみ』がある。

早川純子(はやかわじゅんこ)


東京生まれ。1996年、プリンツ21版画グランプリ展大賞受賞。1997年に多摩美術大学大学院修了後、版画を作りながら絵本や挿絵を描く。絵本に『はやくちこぶた』(瑞雲舎)『まよなかさん』(ゴブリン書房)など多数。福音館書店では、『こん と ごん てんてん ありなしのまき』(織田道代・文/かがくのとも絵本)『おおかみだんなとろば』(八百板洋子・再話/「こどものとも年少版」2016年1月号)『うさぎさんのあたらしいいえ』(小出淡・作/「こどものとも年中向き」2013年3月号)『スマントリとスコスロノ』(乾千恵・再話、松本亮・監修)、挿絵に『みんなの家出』(藤田のぼる・作)、装画に『どんぐり喰い』(エルス・ペルフロム・作/野坂悦子・訳)がある。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2024年03月01日
通巻:かがくのとも 660号