作者


梅村有美

内容紹介


いねかりの終わった田んぼの近くで、へびの調査をしているひとと会いました。

へびはかくれるの好きなのだそうです。

わたしはへびを見たことがなかったので、いっしょにさがしにいくことにしました。

道ばたでひなたぼっこをしているへびを見つけ、いろいろおしえてもらいます。

ちょっとどきどきする、へびとのはじめての出会いの絵本。

担当編集者 より


ハイキングしているとき、するすると道をよこぎっていくへびを見たことが何度かあります。へびとの出会いはいつも偶然だったのですが、この絵本を担当することになってはじめて「へびさがし」をしました。
会いたいとなると会えず、「へびはかくれるのが好き」を実感する取材となりました。空振りが続いたあと、都内のある公園の池のほとりの松の木で、3びきのアオダイショウがまったりしているところをまじまじと観察することができました。そのうちの1ぴきは、ぴかぴかのうろこをしていて、1ぴきは黒ずんでくたびれている感じでした。脱皮したばかりのヘビと、もうすぐ脱皮するヘビだったのでしょう。池に飛びこんで泳ぐところも見せて! と願ったのですが、そうはいかず、やがて1ぴきずつ静かに松の木を去っていきました。その間、ヘビがいることに気づかずに、そばを通りすぎていったひとが何人も! へびは、ひとの暮らしの近くで、ひっそりと暮らしているいきものだということも実感した取材でした。

作者情報


梅村有美(うめむらゆみ)


東邦大学理学部生物学科卒。幼少期を山口県の自然豊かな環境で過ごす。幼いころから生きものが好き。大学の卒業研究でオカダトカゲを観察したことをきっかけに爬虫類、両生類に特に興味を持つ。現在は野外での生物調査、こども科学教室の講師などをしながら生きもの(主に爬虫類、両生類)の絵を描いている。「いきものづくし ものづくし10」(福音館書店)で『うろこのあるいきもの』を担当。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2024年10月01日
通巻:かがくのとも 667号