作者


竹村東代子

内容紹介


あぜ道に生えた草の先に、茶色いソーセージみたいなものがついてる。

触ってみたら、綿毛がもこもこ出てきて止まらない! 

その正体はガマという植物の綿毛の束、通称「がまのほ」です。無数の綿毛が集まってできた「ソーセージ」は触ると大きく膨らんで、「わたあめ」の形に大変身。

想像を超えるがまのほの変身と綿毛の美しさが、繊細な切り絵で描かれます。

編集担当者 より


 

池のほとりや休耕田のあぜ道などで見かける、棒に刺さった茶色いソーセージ……その正体は「がまのほ」、ガマという植物の綿毛の束です。フランクフルトソーセージのような見た目だけでも充分気になる存在ですが、晩秋にがまのほを指先で「こちょこちょ」とくすぐってみると、白い綿毛が「もこもこ」と出てきて、「ぶわわわわ」と広がって、あっというまに綿あめのようなかたまりに! 長さ約10cmのがまのほに、約10万個もの綿毛が詰まっているというから驚きです。
作者は『きらきら くものす みーつけた!』(「ちいさなかがくのとも」2022年9月号)で、クモの巣を繊細な切り絵で表現された竹村東代子さんです。今回の絵本では、ガマの綿毛の1つ1つを和紙の切り絵で制作されました。絵本の取材は、がまのほ遊びが大好きな竹村さんの3人のお子さんに先導されて行われました。子どもたちは手の届く高さのがまのほを片っ端から触り、綿毛が飛び出す様子を声を上げて楽しんでいました。触るだけでダイナミックな反応を見せてくれるがまのほ、ぜひ子どもと一緒に遊んでみてください。

作者情報


竹村東代子(たけむらとよこ)


埼玉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒。書籍や雑誌、広告の絵を制作。装画に『ショパン――花束の中に隠された大砲』(岩波書店)、『夜の庭師』(東京創元社)。生地や雑貨もデザインする。「ちいさなかがくのとも」に、繊細な切り絵で描いた絵本、『きらきら くものす みーつけた!』(2022年9月号)がある。埼玉県在住。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:23×20cm
初版年月日:2024年11月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 272号