作者


越智典子 文/伊藤知紗

内容紹介


おや? 潮の引いた浜辺で、小さなカニたちがハサミをふって踊っていますよ。

バンザイをするようにハサミをふりあげて、せっせと踊るカニもいれば、ちょっと踊るとすぐに休憩、お食事を始めるカニも。

踊り方はさまざまですが、みんな小さな体を精一杯動かし、白いハサミを輝かせて踊ります。

さあ、あなたも踊ってみませんか? 

カニと一緒に、1、2、3!

編集担当者 より


 

浜辺で小さなカニたちがハサミをふって踊っています。さあ、カニと一緒に踊ろう!
春~秋の干潟。潮が引くと、カニたち(スナガニの仲間)が地面の穴から出てきて踊ります。幼い子が海の生物を間近で見るのは簡単ではないですが、カニは、砂浜で静かにしゃがんでいると、すぐ近くで踊ってくれます。ハサミをふりふり踊る姿を見ていると、小さな命への愛着が増していきます。
踊っているのはオス。ダンスの目的は、メスへの求愛や縄張りの主張です。せわしなくハサミを上下させるチゴガニ、大きなハサミで手招きするハクセンシオマネキ……踊り方が種によって違うのも見所です。
「ちいさなかがくのとも」で『ひとでの たいそう』『むしが こんなこと していたよ』など、読者も体を動かしたくなる文章を書かれた越智典子さんと、『むし、おきあがれるかな』で虫の動きを生き生きと描かれた伊藤知紗さんが、綿密な取材を経てお届けする絵本です。取材地は神奈川県の小網代と、大阪湾の河口。ぜひ皆さんも、干潟でカニのダンスを見てみてください。カニの気分で踊るのも楽しいですよ!

作者情報


越智典子(おちのりこ)


東京都生まれ。著書に「ラビントットと空の魚」シリーズ、絵本の文章に『ピリカ、おかあさんへの旅』『ここにも、こけが…』(以上、福音館書店)など。「ちいさなかがくのとも」に、『おひさまが しずむ』『ひとでの たいそう』『ぐるぐるわわわ』『かめの ひなたぼっこ』『ベランダに きた つばめ』『しずく』『むしが こんなこと していたよ』がある。神奈川県在住。

伊藤知紗(いとうちさ)


東京都生まれ。専門学校でデザインを勉強した後、書店で働きながら絵本を学ぶ。絵本に『トックリバチのとくこさん』(「こどものとも年中向き」)、『キリギリスくんと よるのおんがくたい』(「こどものとも」)、『うんちみたいな むしがいた』(「かがくのとも」)、『むし、おきあがれるかな』(「ちいさなかがくのとも」/以上、福音館書店)など多数。埼玉県在住。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:2×2cm
初版年月日:2024年6月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 267号