作者


富安陽子 文/堀川理万子

内容紹介


指でわっかを作って、片目でのぞいてごらん。

指のわっかは小さいけれど、あらふしぎ! ぼくの犬が、わっかの中に入ったよ。もっと大きな物も入るかな? 

自転車、ブランコ、すべり台、ぼくのおうちも入れちゃおう! 

「遠くの物は小さく見えて、近くの物は大きく見える」という不思議を、すぐに体験したくなる絵本です。

編集担当者 より


 

 

 自分よりずっと大きな家やトラックが、指で作った小さなわっかにすっぽり入ってしまう――考えてみたら、それはとても不思議なこと! 

『ふしぎな わっか』は、当たり前すぎて見逃しがちな身近な「おもしろい!」に光を当てる絵本です。


 作者の富安陽子さんが子どもの本の言葉を紡ぐときに大切にされるのは、その年齢の読者にきちんと届く言葉を使って書くこと。

抽象的な言葉がまだピンと来ない幼い読者のために、この絵本では「遠い」「近い」という言葉を全く使わずに遠近が語られています。

 絵を担当された堀川理万子さんは、幼い頃に身の回りの物を指のわっかに入れて遊んだ経験の持ち主。

わっかに物を収める喜びはもちろん、わっかからはみ出すほど物と接近する喜びも、その絵が物語っています。


 絵本を読んだあとは、ぜひ身の回りのいろんな物をわっかに入れて楽しんでください。さあ、あなたは何を入れますか?

作者情報


富安陽子(とみやすようこ)


東京都生まれ。作家。作品に『絵物語 古事記』(偕成社)、『やまんば山のモッコたち』、「ふしぎ案内」シリーズ(ともに福音館書店)など多数。絵本に『あのくも なあに?』(幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)『やまんばのむすめ まゆのおはなし』『オニのサラリーマン』『タコやん』/以上、福音館書店)など。大阪府在住。

堀川理万子(ほりかわりまこ)


東京都生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。絵本に『びっくり まつぼっくり』『あーと いってよ あー』(ともに幼児絵本ふしぎなたねシリーズ/福音館書店)、『けしごむぽん いぬがわん』(ひさかたチャイルド)、『海のアトリエ』(偕成社/第31回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)など。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:2×2cm
初版年月日:2022年04月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 241号