作者
かんかおる 作
内容紹介
雨の日がつづき、退屈していたうたは庭へ出ます。転がっていたバケツをひろうと「ぽいん!」。バケツの底に雨粒が当たって音が鳴りました。隣に空き缶を並べると「ぽいん! カン!」。おなべを並べると「ぽいん! カン! チャッ!」。楽しい音が鳴り響きます。カエルやカメも仲間入りしてはじまるのは、雨の日の演奏会。声に出して楽しい、雨の日の物語です。

担当編集者 より
大人になると、雨の日は気がふさぐこともありますよね。でも、すこし辺りを見渡すと、雨の日だけの特別な世界が広がっていることに気が付きます。この絵本のように楽しい雨音が聴こえたり、普段姿を見せない生きものを見つけたり……。子どもは特別な日の楽しみをすぐに見つけ、体いっぱいに楽しんでいて、いつも驚かされます。
本作は、日本画家のかんかおるさんが幼い頃の思い出をもとに描かれました。雨音に包まれて主人公の心のなかの世界が広がっていく様子に、子どもがひとりでいる時間の豊かさを感じます。絵本を読み終えたら、ぜひ好きなものを持って、雨降りの庭へ出かけてみてくださいね。
作者情報
かんかおる
1976年、大分県生まれ。日本画家。京都造形芸術大学芸術学部美術科日本画コース卒業。「第5回公募新生展」新生賞、松陰芸術賞、康耀堂美術館賞、琳派400年記念新鋭選抜展優秀賞など受賞多数。絵本に『ぼくのつり』(「こどものとも」2020年5月号/福音館書店)がある。現在、京都と福岡を拠点に制作活動中。
書誌情報
読んであげるなら | :4才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :19×26cm |
初版年月日 | :2025年06月01日 |
通巻 | :こどものとも年中向き 471号 |