作者


中脇初枝 再話/中井智子 絵

内容紹介


竹取りのおじいさんが、竹の中で見つけた小さな女の子をおばあさんといっしょに可愛がって育てると、瞬く間に美しく成長します。

かぐや姫と名づけられた娘に結婚を申し込む男性が次々現れますが、無理難題を言い、結局誰とも結婚しません。

そんなある日、かぐや姫は月に帰らなければならないと言い出します。

日本最古の創作文学の絵本版です。

担当編集者 より


「かぐやひめ」のお話を知っている方は多いと思いますが、細部についてはおぼろげな記憶の方も多いのではないでしょうか。

日本最古の創作文学と言われている竹取物語ですが、改めて読んでみると、こんなSF風のお話を昔の人が作ったことに驚きますし、昔から月を見上げながら想像を膨らませていたのかと、親近感のようなものも感じます。

平安時代に書かれ、長い間、読みつがれてきたので、諸本が生まれ、細部の表現が違うものも残されています。

不明な点が多いと、謎が深まり、興味深いところでもありますが、今作はなるべく原典に近い形で、未就学の子どもたちにも耳で聞いてわかるように昔話の語り口で、中脇初枝さんに再話していただきました。

日本画家・中井智子さんが美しく描きあげた「かぐやひめ」をどうぞお楽しみください。

作者情報


中脇初枝(なかわきはつえ)


徳島県生まれ、高知県育ち。2013年『きみはいい子』で坪田譲治文学賞受賞。著書に『祈祷師の娘』『ちゃあちゃんのむかしばなし』『あそびうたするもの このゆびとまれ』(以上、福音館書店)、絵本に「女の子の昔話えほん」シリーズ(偕成社)『つるかめ つるかめ』(あすなろ書房)『こりゃ まてまて』(福音館書店)、近著に『天までのぼれ』(ポプラ社)など多数。

中井智子(なかいともこ)


京都市生まれ。東京藝術大学美術学部卒業(日本画専攻)。同大学院修了。国宝源氏物語絵巻「柏木」を2006年に、「夕霧」を2009年に模写。個展多数。絵本に『はちかづきひめ』『てんにんにょうぼう』、挿絵に『はなこ 野の花 野のきつね』(しんきみこ作/以上、福音館書店)がある。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2025年08月01日
通巻:こどものとも 833号