月刊絵本「こどものとも」は2026年に創刊70周年を迎えます。
それを記念して、こどものとも「年中向き」の初期50作品を、当時のままの形で限定復刻しました。
こどものとも「年中向き」の黎明期作品が勢ぞろい。物語絵本の歴史を作った作家たちのユニークで大変貴重な作品群50冊を復刊し、豪華クロス貼り特製ケースに詰め込みお届けいたします。
特別付録として、小冊子『こどものとも「年中向き」の歩み』付き。子どもの本に関わる全ての方におすすめしたい限定セットです。
こどものともひろば 運営係



こどものとも「年中向き」は、5~6歳を対象とした「こどものとも」に比べ、少し小さな読者を対象にした月刊物語絵本です。創刊は1968年。当時は「こどものとも」の既刊の中から低年齢向きのものを選んで再販することが多く、オリジナルとして刊行された作品はごくわずかでした。
今回は、再販ではなく、オリジナル作品として刊行されたものだけを、古いものから50冊集めました。1969年から1989年まで、20年という時間をかけて刊行された50冊には、幅広い世代の作者の作品や多様なテーマが凝縮されています。人気作家の隠れた名作や、人気シリーズの第一作目も潜んでいるので、ぜひ読んでみてください。
刊行に先駆けて、収録作品の一部を2回に分けてご紹介いたします!
第一回は、復刻版50冊の中に収録された、皆さんがよくご存知の絵本作家の、あまり知られていない、隠れた名作のご紹介です。
『ころころだるまさん』
(荒川薫作/赤羽末吉絵)

50歳で『かさじぞう』で絵本デビューをしたのち、昔話絵本の画家として数々の名作を生み出し始めた時代の赤羽末吉さんの、コミカルな一面を垣間見ることができる貴重な作品です。
『コッコさんおはよう』
かたやまけん 絵・作

「こどものとも年少版」でシリーズとなっていた“コッコさん”の絵本で、『おやすみなさいコッコさん』と対をなす形で企画されました作品です。
このように、「年中向き」で新作を多く出版するようになった時期には、作品が仕上がっていく過程で、「こどものとも」「年少版」と合わせた3誌の中で、より対象年齢のふさわしいシリーズを見極める柔軟性を持つことができるようになりました。
『あーちゃんちはパンやさん』(井上洋介 絵)
(ねじめ正一・作/井上洋介・絵)

詩人で小説家、後に直木賞を受賞されたねじめ正一さんの初期の作品。句読点のない文体に初めは驚きましたが、何度か声に出して読んでいるうちに、その独特のリズムが、とても心地よく感じられるようになりました。
『もりのおばけ』
かたやまけん 絵・作

作家の初期の作品ということでは、片山健さんの『もりのおばけ』は、鉛筆画を描かれていた時期のもので、後の絵本とは大きく異なる画風を見ることができます。
そして絵本作家、児童文学作家として多くの作品のある方々の、ごく初期の作品がこの復刻版に含まれています。
『クリスマスにはくつしたをおわすれなく』
角野英子 さく/菊池恭子 え

『とりとなかよし』
かなおけいこ さく・え

『ぼくのいもうと』
浜田桂子 作・絵

『いらっしゃ-い まいどあり-』
秋山とも子 さく

『まあちゃんのながいかみ』
たかどのほうこ さく

(第二回へ続きます。)
書誌情報(セット)
読んであげるなら | :3~4歳から |
自分で読むなら | :小学低学年から |
定価 | :50冊セット定価41,800円(本体38,000円) |
ページ数 | :各28~32ページ |
表紙サイズ | :各26×19cm |
初版年月日 | :2025年8月26日 |
シリーズ | :― |