作者


杉本憲彦 文/金子幸代

内容紹介


私たちの頭上にひろがる、おおきな空。

空の中には、いったいなにがあるのでしょう? 

一見透明でなにもないように見えますが、実は水蒸気や、酸素・二酸化炭素などのガスが存在します。

それらは地球の気候において、たいせつな役割を果たしています。

空があるから、私たちは生きていけるーー。

読んだらきっと空を見上げたくなります。

担当編集者 より


空が果たしている大切な役割を描いた作品です。

この本では、主に3つの視点からその働きを紹介しました。

1つめは、地球の温度をならしている風。

2つめは、生き物を育む酸素。

3つめは、二酸化炭素や水蒸気による温室効果です。

この本では特に3つめを「お布団」にたとえ、中心テーマにしています。

空のお布団は、適度な厚さで、地球の温度をちょうどよくしてくれています。

また、地球上のすべての生物が、そのお布団をともに使っています。

モンシロチョウも、ネズミも、人間も、同じお布団の下にいるのです…。

そう考えると、ちょっぴり微笑ましくなりませんか?

著者の杉本憲彦さんは気象の研究者。

空には温暖化などの問題もありますが、「子どもたちには、まずは空のポジティブな面を知ってもらえれば」とくりかえしおっしゃっていました。

絵を担当したのは金子幸代さん。

絵本は初めてですが、竹ペンを使いながら伸びやかに描いてくださいました。

夏らしい爽やかな彩りの本になっています。

作者情報


杉本憲彦(すぎもとのりひこ)


1977年、京都生まれ。慶應義塾大学法学部日吉物理学教室教授。自然科学研究教育センター副所長。奈良女子大学文学部附属高校卒、京都大学理学研究科卒、理学博士。名古屋大学工学研究科COE研究員、慶應義塾大学法学部専任講師、准教授を経て、2020年より現職。気象予報士。平成29年日本流体力学会竜門賞。専門は気象学、地球流体力学、惑星大気科学。著書『風はなぜ吹くのか、どこからやってくるのか』(ベレ出版)、『はじめて学ぶ大学教養地学』(慶應義塾大学出版会)他。

金子幸代(かねこゆきよ)


新潟県佐渡島生まれ。東京在住。イラストレーター。東京造形大学美術専攻Ⅰ類卒業。パレットクラブ13期、イラストレーション青山塾17~19期受講。2019年MAYA装画コンペMAYA賞受賞。2019年東京装画賞バニーコルアート賞受賞。竹ペンによるドローイングで物語の人物やシーンを描いている。文芸誌や教科書の挿絵などで活躍中。絵本は本作がはじめて。

書誌情報


読んであげるなら:―
自分で読むなら:小学中学年から
定価:770円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×20cm
初版年月日:2020年08月01日
通巻:たくさんのふしぎ 425号