作者


鬼頭祈

内容紹介


庭に埋めたいちごから、たちまち芽が出て花が咲きました。

そこにちょうちょが飛んできて蜜を吸うと、なんといちごちょうちょになりました。

いちごちょうちょは海へ飛び、それをさかながパクリ。

すると今度はさかなが、いちござかなになりました。

食べて食べられて、いろんなものがいちごになっていく、のんびりしたナンセンス絵本です。

編集担当者 より


いろんなものがいちごになっていく、のんびりしたナンセンス絵本、いかがでしたか。

著者は鬼頭祈さん(東京都在住)。

個展で日本画の作品を発表するかたわら、書籍の装画やTシャツなどアパレル製品にも多数のイラストを提供する、気鋭の作家です。

ライフワークとして取り組む「こびと」「いちご」のモチーフを絵本の中心に据えて、鬼頭ワールドとでもいうべき世界を展開しています。

原画制作が勢いに乗り始めたころ、新型コロナが流行しはじめました。

不安の中制作を続けていた鬼頭さんでしたが、

「お話の世界に入り込んでいると、すっと不安が薄らぐのを感じました」

と、自身も作品から力をもらいながら、絵を描き上げられたそうです。

絵本の中にもうひとつの世界があることを実感するエピソードでした。

単純に楽しんでもらえたらもちろん何よりですし、このあっけらかんとしたおだやかな世界に、読むみなさんが安らぎを感じてくれたら嬉しく思います。

作者情報


鬼頭祈(きとういのり)


1991年、静岡県生まれ。京都造形芸術大学日本画コース卒業。日本画の技法を生かし、小人やいちごをモチーフとした現代的な絵画を制作する。国内外の個展を中心に活動するとともに、広告やアニメコラボグッズなどにも作品を提供している。第190回ザ・チョイス入選(江口寿史氏審査)。絵本に『スプーンのおうじさま』(文・黒﨑美穂「こどものとも年中向き」2018年3月号)『こびとのおうち』(WAVE出版)がある。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2021年05月01日
通巻:こどものとも年中向き422号