作者


きむらよしお

内容紹介


道のはるか向こうから、青い点が近づいてくる。

バスだ。

青いバスは、人や動物をいっぱいに乗せて走る。

丘を越え、砂嵐を抜けて、バスはどんどん走ってゆく。

一体どこまでゆくのだろう? 

バスがひた走る疾走感と、賑やかで活気溢れる車内の雰囲気が楽しい一冊。

知らない土地で地元の人とバスに乗り合わせたような、旅の気分が味わえること請け合いです。

担当編集者 より


この絵本は、きむらよしおさんの「あおいバス」という一篇の詩から生まれました。

詩の書き出しは「作者のことば」の冒頭のとおりで、青い点がだんだんバスの姿になるところから、作品は幕を開けます。

山の停留所と森の停留所で人や動物を乗せた後、満員の乗客が笑ったり怒ったりする道中を経て、やがて「バスはふくれたまま ふらふらはしりながら どこへゆくのだろう」と詩は結ばれます。

絵本の中のバスは山でも森でもない、広大な土地をひた走ります。

ここはいったいどこなのか、バスはどこから来てどこへゆくのか、最後まで分からないままです。

しかしそんなことも気にならないくらいの、理屈を超えた圧倒的な熱量を味わっていただけたらと思います。

作者情報


きむらよしお


1947年、滋賀県生まれ。絵本作家。絵本に、『ぎょうざつくったの』『ねこガム』『じいちゃんのよる』『こねこねこ』(「こどものとも年少版」2010年12月号)『ねんころりん』(「同」2016年1月号)『ながーくなった』(「同」2021年1月号)『ワンワン ぶらぶら』(「こどものとも0.1.2.」2008年12月号)『わん ニャン』(「同」2013年1月号/以上、福音館書店)『三まいのおふだ』(岩波書店)『はしれはしれ』『ふとんちゃん』「ゴリララくん」シリーズ(以上、絵本館)、童話の挿絵に『がむしゃら落語』『どえらいでぇ! ミヤちゃん』(ともに福音館書店)などがある。京都府在住。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2021年08月01日
通巻:こどものとも年中向き 425号