作者
野口満一月 作
内容紹介
秋の公園は落ち葉でいっぱい。
なつめちゃんが茶色い落ち葉をシャクシャク踏んで進んでいくと……
あれ、あっちの地面は真っ赤だよ。
また歩くと、今度は地面が黄色いね。見渡せば、モミジの木の下には落ち葉でできた赤い丸、イチョウの木の下には黄色い丸が。
まるで木がお絵かきしたみたいです。わたしも落ち葉でお絵かきしよう!
日本画で描かれた美しい絵本です。
編集担当者 より
秋の公園の地面は、赤や黄色の落ち葉に彩られた絵画です。まるで木が地面にお絵かきしたみたい!
絵本の主人公は「私も地面にお絵かきしたい」と落ち葉を拾って、公園の一画に模様を描きます。これは、作者、野口満一月さんが晩秋にご自宅の庭で行う遊びをもとにしています。茶道には、茶室に続く露地に松葉を敷き詰める「敷き松葉(しきまつば)」という風習があります。松葉で露地の苔を覆い、霜から守るのです。茶道を愛する野口さんはそれを真似て、雑木林から落ち葉を拾ってきて庭にまきます。色とりどりの落ち葉で庭に模様を描くのも楽しみの1つ。担当編集者も庭造りに参加しましたが、落ち葉を敷きつめた庭は、森の香漂う鮮やかな絵画に変身しました。
伝統文化を愛する日本画家の野口さんが、秋の新しい遊びを提案します。秋の木々がプレゼントしてくれる美しい葉っぱで、大地に大きな絵を描く――スケールの大きな“自然遊び”を、子どもたちに(大人の皆さんもぜひご一緒に!)お楽しみいただけたら嬉しいです。
作者情報
野口満一月(のぐちみつき)
東京都生まれ。上智大学文学部国文科卒業、東京藝術大学大学院博士課程満期(日本画専攻)。日本画家。国内海外展示多数。絹や和紙、天然石や金や銀などの伝統日本画の自然素材を生かし、里山の身近な自然を題材に描く。「ちいさなかがくのとも」に『しずく』(2017年6月号)がある。神奈川県在住。
書誌情報
読んであげるなら | :3才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :24ページ |
サイズ | :2×2cm |
初版年月日 | :2022年11月01日 |
通巻 | :ちいさなかがくのとも 248号 |