編集長・伊藤より(約100秒)

こんにちは。

福音館書店、「母の友」編集部です。

ご覧いただきありがとうございます。

2023年、創刊70周年を迎える雑誌「母の友」について紹介させてください。

「母の友」ってなに?

「母の友」は、福音館書店が1953年から刊行を続ける、幼い子と共に生きる方への生活文化雑誌です。

幼い子との日々はおもしろいことがたくさん。

一方、この子のために、とがんばりすぎて、自分がしんどくなってしまうことも。

また、今は社会の変化がはやい時代ですから、つい不安も感じてしまいます。

子どもへの接し方……これでいいのかな?

子どもは大事。わたしも大事。

雑誌「母の友」は、子どもとおとなが一緒に無理せず、楽しく暮らせる、そんな毎日を目指しています。記事の二本柱は「生活のヒント」と「物語のたのしさ」。毎号、心が動く、おもしろい記事をお届けします。

雑誌「母の友」は“幼い子と共に生きる人”への雑誌です。親でなくとも。読んでいただいた方の暮らしの中で役に立つような記事をお届けしたいと考えています。

4月号の特集は「わたしを大事にするヒント」。ときどき自分の体を休めることが必要なわけは? 落ちこんだときにできることは? 

なお、いまどき、「母」と銘打った雑誌は時代おくれでは? とも言われます。

とはいえ、2022年の日本のジェンダーギャップ指数は世界146か国中116位。まだまだ育児や家事の重み、仕事との両立のしわ寄せは女性に集中しがちです。

こんな今だからこそ、「母の友」は、「母」の見方、「母」の友で有り続けたい。

そう考え、1953年の創刊以来の名前を守っています。

芯は変わらず、装いは新たに

創刊70周年の今年、「母の友」は23年ぶりにデザイン・リニューアルを行います。

キーワードは「芯は変わらず、装いは新たに」です。

基本のテーマ「子どもは大事、わたしも大事」を守りながら、今の時代になじむ外観を目指し、生まれかわります。

なお、「物語の楽しさ」についても、もちろん、引き続き発信していきます。
「母の友」では毎号、おもしろい新作童話(時々、過去の貴重な名作を再録することもあります。9月号ではあの『ぐりとぐら』の元となったお話を掲載予定です)を掲載しています。

4月号は、絵本『バルバルさん』の作者、乾栄里子さんと西村敏雄さんによる新作童話「ピーナッツ、キュウリに会う」をお届けします。

こちらは、昨年刊行した単行本『「母の友」特選童話集 こどもに聞かせる一日一話』に収録され、各地で大爆笑、大評判を呼んでいるおふたりの童話「ピーナッツ旅に出る」の続編的物語です。どうかお楽しみに。

5月号では、頭木弘樹さん再話、伊野孝行さん絵の宮古島の昔話「パリのカマド」をお届けします。

6月号は「のりもの」をテーマにしたお話が進行中です。


日々の生活の中で、子どもと一緒に楽しんでいただけたら幸いです。
なお、おもしろい童話を一挙30話掲載する恒例企画「こどもに聞かせる一日一話」は今年も11月号で実施予定です。

福音館書店ならではの絵本情報も

そして、2023年度は、毎月、絵本作家対談をお届けする予定です。

ふたりの作家が言葉を交わすとき、生まれるものは? 

4月号は、スズキコージさんと鬼頭祈さんが登場してくれます。

鬼頭さん、高校生の頃、コージさんのサイン会に行ったことがあるそうで、そのとき、思わず落涙してしまったとか?? 

「えほんのきほん」をやさしくお伝えするページも毎号掲載予定です。

さらに、5月号の特集は「絵本はきっともっとおもしろい」。
絵本は「おとなが子どもに読むもの」そして「おもしろいもの=”遊び”に属するもの」。

谷川俊太郎さんや植垣歩子さん、きくちちきさん、絵本の作り手たちのインタビューをお届けします。絵本作家が考えていることは?

なぜ、今、リニューアルするの?

 「母の友」は昔も今も、0歳から6歳くらいのお子さんの親御さんたちが多く読んでくれています。

ということは20~30~40代くらいの年齢の方が読者層の中で一番多いです。

そして読者層の9割は女性です。

「母の友」は過去70年の間にも、時代時代に応じて、今を生きる女性に向け、表紙やデザインを何度も変えてきました。

この度、70周年を迎えるにあたり、21世紀、今の空気を感じる誌面にできたら、とデザイン変更を行うことにしました。

表紙絵を手がけるのは人気イラストレーターの塩川いづみさんです。

無印良品など大手企業のポスターも多く手がけています。

また、塩川さんは2021年まで6年にわたり「母の友」で、歌人・東直子さんの連載「母の風景」(2022年に『一緒に生きる 親子の風景』として単行本化されました)に絵を添えてくれていました。「母の友」読者の皆さんにとってなじみもある存在なのではないかと思います。

なお、2023年度は毎月表紙の色を変えて行く予定です。

本棚にならべたとき、上品な彩りの本の背の色をご覧いただいて、いいなあ、と思っていただけたら、と考えました。

毎号、その月1か月分の特製カレンダーがつきます

なお、昨年ご好評いただいた巻末付録、1か月ごとのカレンダーは継続予定です。

今年のテーマは「母の友から生まれた童話や絵本」。

4月号は『魔女の宅急便』カレンダーです。

5月号は『いやいやえん』を予定しています。

その後もどうかお楽しみに。

2023年度からの新しい「母の友」。芯は変わらず、装いは新たに。

ぜひご覧いただけたら幸いです。

どうかよろしくお願いいたします。