作者


島田拓 文/大島加奈子 絵

内容紹介


普段は地面を歩くアリ。

実は、彼らが空高く飛ぶ日があるのです。

ある日、はねの生えたアリが巣穴からぞろぞろ出てきました。

若い女王アリとオスアリです。

他の巣のアリと出会うために、これから結婚飛行に飛び立つのです。

飛ぶのは、一生のうちにこの日の一回だけ。

しかし、その空の旅には数々の危険が待ち受けていました。

担当編集者 より


皆さん、アリと言えばどこにいると思いますか? 

地面や土の中にいるイメージがありますよね。でも実は、アリも、伴侶を探す時だけは空を飛ぶんです。それを「結婚飛行」と言います。でも、その空の旅には天敵もやってきます。結婚飛行は命がけです。

この作品は、タイトル通り「アリの結婚飛行」の絵本。身近な昆虫によって、毎年人知れず、(また、人とは違ってコロナ禍でも自粛せず)こんな結婚式が繰り返されていたのか! という、驚きと感動をお届けします。

アリの巣は、身近に、当たり前のように存在しているもの。でも、絵本を読んでもらった子どもたちは、そのアリの巣を見て「女王アリが命がけでつくったものなんだよね」と親しみを感じることでしょう。

大好評『アリの かぞく』(かがくのとも絵本)の著者、島田拓さんと大島加奈子さんによる新しいアリの絵本で、付録は、島田さんが監修し大島さんが描く、アリの巣の断面図のポスターです。

絵本を楽しんだら、ぜひ公園などでアリを観察してみて下さい。結婚飛行がなかなか観察できなくとも、絵本をきっかけに、日々親しみを持って身近な存在を観察することは、様々な感動体験に繋がるはずです。

『アリの かぞく』

作者情報


島田拓(しまだたく)


1981年東京都生まれ。幼い頃から、虫や動物の生活に魅せられ沢山の生き物を飼育。ペットショップや動物園で勤務の後、2001年にアリのペットショップAntRoomを開業。アリの素晴らしさを知ってもらうために日々活動中。著書に『アリの かぞく』(福音館書店)、『アリとくらすむし』(第62回課題図書・ポプラ社)『アリの巣のお客さん』『アリのくらしに大接近』(あかね書房)など。現在も毎日生き物にまみれて暮らす。「情熱大陸」「又吉直樹のヘウレーカ!」「クレイジージャーニー」「タモリ倶楽部」「月曜から夜ふかし」などのテレビ番組にも出演。

大島加奈子(おおしまかなこ)


1968年神戸市生まれ。画家。幼少期をコンゴとアルジェリアで過ごす。多摩美術大学油絵科卒業後渡仏、アカデミー・グランド・ショーミエールにて学ぶ。フランスの美術展覧会「サロン・ドートンヌ」(実力派日本人画家たちの登竜門でもある)に入選(1994年、グランプリノミネート)。絵画教室「Atelier Lale/アトリエられ」主宰。「かがくのとも」で『ベランダでみつけたちいさなむし ヤマトシジミ』『まつぼっくり』『アリの かぞく』『わたしの ちいさな いきものえん』を、「こどものとも」で『はじめてのともだち』を描く。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2023年04月01日
通巻:かがくのとも 649号