2026年に創刊70周年を迎える月刊絵本「こどものとも」では、日本のみならず世界各地のさまざまな昔話を絵本でお届けしてきました。


今回、そのなかから15冊を復刊してお届けします。


世界各地の豊かな文化に触れつつ、個性的でおもしろい昔話の世界をお楽しみください。

4月1日の刊行に合わせて、15作品それぞれの魅力を毎日更新でお伝えいたします。

こどものともひろば 運営係


『あくまのおよめさん』ネパールの民話

稲村哲也/結城史隆  再話 イシュワリ・カルマチャリャ 画

「世界昔ばなしの旅」毎日お伝えしてきた、今作品がラストになります。15番目の作品は、ネパールの民話『あくまのおよめさん』。

首都カトマンズに華やかな王朝文化を築いたネワール族に伝わる民話です。

実はわたくし、青年海外協力隊でネパールに二年間住んでおりました。皆さんはネパールというと、どんなイメージがありますでしょうか?

おはなしの舞台


ヒマラヤ、のイメージがある方が多いと思いますが、この絵本に描かれているように、北は8000ⅿの山が屏風のように聳え立っていますが、南はインドに繋がる熱帯の大平原が広がっています。

きっと皆さんがネパールに行ったら、どこか懐かしい気持ちになると思います。そして日本が失った「大切なもの」にまた出会えるのではないかと。まずは、この絵本でネパールを感じていただけたらと思います。

稲村哲也(イナムラ テツヤ)


静岡県生まれ。東京大学大学院博士課程(文化人類学専攻)修了。ラテンアメリカの先住民の他、ネパール山岳民族、モンゴル遊牧民などの調査・研究に従事。絵本の再話に『マリアとコンドル』『しろいむすめマニ』、著書に『アンデスのリャマ飼い』(以上、福音館書店)などがある。

結城史隆(ユウキ フミタカ)


東京大学大学院博士課程(文化人類学専攻)修了。1985年より2年間、在ネパール日本国大使館で専門調査委員として勤務。日本ネパール協会理事を歴任。ネパール各地の民族文化の他、タイ、フィリピンなどでも調査・研究に従事。

イシュワリ・カルマチャリャ


ネパール王国バクタプール市生まれ。ネワール族。12歳からネワール伝統絵画の修行を始める。ネワール様式宗教画の第一人者。三重県立美術館に、曼荼羅画など仏教・ヒンズー教宗教画30数点が所蔵されている。

書誌情報(セット)


読んであげるなら:4歳から
自分で読むなら:小学低学年から
定価:15冊セット定価16,500円(本体15,000円)
ページ数:各32ページ
表紙サイズ:各20×27cm
初版年月日:2024年4月1日
シリーズ:―