作者


高柳芳恵 文/大橋慶子 絵

内容紹介


晴れた日に指ではさむと種がはじけ飛ぶカラスノエンドウ。

あれれ、まっすぐだったサヤが一瞬でくるりとねじれています。

6月頃の晴れた日には、茂みで耳を澄ますと、パチパチと音が聞こえてくることがあります。

でも雨の日には聞こえません。なぜでしょう? 

観察と簡単な実験を通じて、身近な雑草で遊ぶ自然体験の絵本です。

担当編集者 より


カラスノエンドウはあちこちで見かける“雑草”です。

つるを伸ばして近くのものに巻き付くので、こんもりした茂みになります。6月頃の晴れた日になると、その茂みからパチパチという音が聞こえます。カラスノエンドウが種をはじき飛ばす音です。

足下をよく見ると丸い種がいくつも落ちていることに気づくでしょう。カラスノエンドウが面白いのは、サヤを指でつまむとパチンと音がして、その種を飛ばせることです。

しかも飛ばしたあとはくるくると、サヤがねじれているのです。ついさっきまでのまっすぐだったサヤとは、まるで違う形です。

それは何故なのか。本書では観察と実験を通して、その秘密を解き明かしていきます。水に濡れたサヤは種を飛ばしません。飛ばしたあとのねじれたサヤは、濡らすとまっすぐに戻ります。自分の指で種を飛ばす楽しさ、ねじれたサヤを戻す楽しさ。実際に体験しながら楽しむことが出来ます。

身近な草、カラスノエンドウの魅力を紹介します。

作者情報


高柳芳恵(たかやなぎよしえ)


栃木県出身。著書に『ふしぎがいっぱい! 学校の木』(偕成社刊)、「ちいさなかがくのとも」に『じゅうごやおつきさま』、「かがくのとも」に『でてきた でてきた はっぱのあかちゃん』(2020年1月号、ともに小社刊)などがある。

大橋慶子(おおはしけいこ)


岐阜県出身。武蔵野美術大学卒業。絵本作家、イラストレーター。絵本に『もりのなかのあなのなか』(「かがくのとも」2016年1月号・小社刊)、『きょだいなガチャガチャ』(教育画劇刊)などがある。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:25×23cm
初版年月日:2024年06月01日
通巻:かがくのとも 663号