作者
森洋子 作
内容紹介
あっちゃんは夜更けに、かすかな話し声で目が覚めました。
話し声は、どうやら玄関の下駄箱から聞こえてきます。
あっちゃんがそっと下駄箱をのぞいてみると、そこには革靴やハイヒール、下駄や長靴たちが、それぞれ個性豊かな部屋で暮らす世界が広がっていました。
不思議さと美しさに満ちた、げたばこマンションの世界へようこそ。
担当編集者 より
作者の森洋子さんはこれまで、あっちゃんという女の子の物語を描き続けてこられました。クリスマスイブに雪だるまといっしょにサンタさんを助けにいく『まよなかのゆきだるま』、お祭りの日に、空から落ちてきた迷子の雷の子と過ごす『おまつり』(「こどものとも」2017年9月号)など、どの作品もあっちゃんが日常から抜け出して不思議で特別なひとときを過ごす物語です。
そんなあっちゃんの新しい物語の舞台は、玄関の下駄箱。扉を開けると、そこには英国調のシックなしつらえの革靴の部屋や、ロココ調のあでやかなしつらえのハイヒールの部屋など、それぞれの靴らしいすてきな部屋が広がっていて、ページをめくるわくわく感にあふれています。
森さんの精緻で美しい絵の世界にどっぷりつかって、「この部屋に住んでみたい」、「我が家の靴はどんな部屋に住んでいるんだろう」などと楽しい空想をふくらませていただけたらうれしいです。
作者情報
森洋子(もりようこ)
1959年、東京都生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科卒業。同大学院修了。絵本に『まよなかの ゆきだるま』、『おるすばん』(「こどものとも」2013年2月号)『さがしもの』(「同」2015年10月号)『おまつり』(「同」2017年9月号)『あめのひの ぼうけん』(「同」2021年6月号/以上、福音館書店)、『かえりみち』(トランスビュー)『ぼくらのひみつけんきゅうじょ』(PHP研究所)『空想化石はくぶつかん』(学校法人城西大学出版会)『月の見ていたこと』(書肆森洋子)などがある。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :32ページ |
サイズ | :26×19cm |
初版年月日 | :2024年10月01日 |
通巻 | :こどものとも 823号 |