作者
おおぎやなぎちか 文/サトウマサノリ 絵
内容紹介
うららかな春の日、開園前の動物園。
俳句好きの園長さんが何気なく動物たちを句に詠んでみると、なんと園長さんの俳句どおりのことが現実に起こるのです。
面白がって次々に句を詠む園長さんですが、春の陽気はカバに吸い込まれ、あたり一面雪景色に。
ゾウは震え、ペンギンは空を飛び、池には南極のクジラも出現……。
はたして無事に開園を迎えられるのでしょうか。

担当編集者 より
ペットボトルのラベルに俳句が書いてある。テレビをつければ芸能人が俳句をつくっている(そして添削を受けている)。高校生たちは俳句甲子園でしのぎを削る――。
江戸の俳諧にはじまり明治に庶民文化として花開いた俳句は、今またブームを迎えて定着しているようです。
初心者にはハードルが高く感じますが、この作品の園長さんのように、目につくものを言葉でスケッチするように俳句をつくれたら楽しそうですね。目にしたり自分が想像したりした景色を詠んでみる。そんなふうに、絵本をきっかけに俳句へ親しんでみてはいかがでしょうか。
自身俳人でもあるおおぎやなぎちかさんが、俳句を詠む楽しさをベースに紡いだおはなしを、サトウマサノリさんが迫力の筆致で、スケール大きく描かれました。
作者情報
おおぎやなぎちか
秋田県生まれ。「童子」「季節風」同人。絵本に『くもにアイロン』(「こどものとも」2019年5月号)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』(国土社)。童話に、『しゅるしゅるぱん』(福音館書店)「オオカミのお札」シリーズ(くもん出版)「家守神」シリーズ(フレーベル館)など多数。俳句の仕事に「わくわく子ども俳句スクール』シリーズ(国土社)の他、俳号・北柳あぶみ名で句集『だだすこ』(童子吟社)がある。東京都在住。
サトウマサノリ
福島県相馬市生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業。企業やテーマパークでのキャラクター制作を経て、絵本作家・イラストレーターに。絵本に『ちかてつライオンせん』『おっと あぶない!』(ともにパイ インターナショナル)『ほたるのよる』『なつのもりの かぶとむし』(文溪堂)など、挿絵に「わけあって絶滅しました。」シリーズ(ダイヤモンド社)などがある。東京都在住。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :32ページ |
サイズ | :26×19cm |
初版年月日 | :2025年03月01日 |
通巻 | :こどものとも 828号 |