作者


山﨑杉夫 さく

内容紹介


まっすぐな道があります。

あれ、あっちからくるのは何だろう? 

黄色い車だ。

ブーンブーンと走ってきました。

ビューンビューンとこっちから走ってくるのはタクシーだ。

またあっちから、プップー。

今度はバスがきたよ。

ゴゴゴゴゴーと大きな音を響かせて、こっちから走ってきたのはミキサー車! 

あっちからこっちから乗り物が走ってくる絵本です。

編集担当者 より


おもちゃのようでもあり、どこか人間っぽさも感じさせる車たちが、画面のあちこちから現れる絵本です。

絵本の進行方向である右側を「あっち」、左側を「こっち」と表現しています。

赤ちゃんに「次はどんな車がどっちから来るのかな?」と楽しんでほしいと思います。

裏表紙の赤い車は、一昔前の郵便車をイメージした荷台付きトラックです。

作者の山﨑杉夫さんは赤ちゃん絵本は今回が初めてです。

大胆な黒の輪郭線で、どっかりと骨太な乗り物を描いてくださいました。

細部を省略しつつ、形と量感の表現に力点を置いた絵です。

車体や背景の色面の調子は一見板目のようですが、実は細筆で絵の具を細かく塗り重ねています。

繊細な塗りの表現が、車が走っている印象も生み出しています。

作者情報


山﨑杉夫(やまざきすぎお)


イラストレーター。1968年東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、会社員生活を経てセツ・モードセミナー卒。安西水丸氏に師事。2003年にザ・チョイス年度賞、TIS公募金賞。装画、雑誌挿絵を中心に活動。最近の仕事に『大好きな町に用がある』(角田光代著、スイッチパブリッシング)や、『任侠学園』等の「任侠」シリーズ(今野敏著、中央公論新社)の表紙絵がある。著書に絵本『黒猫ナイト』(長崎出版)、紙芝居『ばけねこやま』(教育画劇)。「四月と十月」誌同人。神奈川県鎌倉市在住。7月9日~14日に表参道のOPAギャラリーで個展、9月27日~10月9日に山陽堂書店で本作品の原画展を開催予定。詳細は著者HPにて。

書誌情報


読んであげるなら:0才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:22ページ
サイズ:20×19cm
初版年月日:2021年08月01日
通巻:こどものとも0.1.2. 317号