作者
伊澤雅子 文 / おおたぐろまり 絵
内容紹介
沖縄には、昼間高い木の枝にぶらさがって寝ているオオコウモリがいます。
日が暮れると、ねぐらを飛び立ったオオコウモリが、実をたくさんつけたガジュマルの木につぎつぎと集まってきました。オオコウモリどうしが近づきすぎるとキーキー声をだして争いになることも……。
ごちそうをたくさんつけたガジュマルの木を舞台に、オオコウモリの一夜のようすを描きます。

作者情報
伊澤雅子(いざわまさこ)
福岡県生まれ。九州大学大学院理学研究科生物学専攻。琉球大学名誉教授、理学博士。元北九州市立自然史・歴史博物館館長。ネコ科動物、琉球列島の哺乳類の生態を研究。著書に『ノラネコの研究』(福音館書店)など。「かがくのとも」に『うちの ライオン うちの トラ -ネコのひみつ-』(2023年10月号)がある。
おおたぐろまり
神奈川県生まれ。ニホンワイルドライフアート協会会員。絵本に『鳥のくらし図鑑』(偕成社)、『つばきレストラン』『はるが きた! いいもの いくつ?』『あきの おさんぽ いいもの いくつ?』(福音館書店)など。
担当編集者 より
はじめてオオコウモリを見たのは、もう今からだいぶ前、沖縄で夜、車に乗っていたときのことでした。交通量の多い広い道を大きな「鳥」のようなものが飛んで横切っていったのです。カラスにしては大きいし、はばたき方も違う。あれは何? そのときいっしょにいた伊澤雅子さんからそれがオオコウモリであること、沖縄では庭や公園、校庭など花や果実のあるところによく来る馴染みのある生きものであることをおしえてもらいました。いつかオオコウモリの絵本を作りたいと二人で話していたのが、ようやくかないました。
この絵本の取材は琉球大学のキャンパスでしました。取材は明るいうちからスタート。あちこちの木の下にオオコウモリのペリット(食べかす)が落ちていて、こんなにたくさんオオコウモリが来ているのだと、わくわくしました。
日没後キャンパスを歩いていると、オオコウモリのにぎやかな声で彼らの来ている木がわかります。この日は大学の図書館の前のガジュマルの木にオオコウモリが集まっていました。落としたてのペリットを拾おうと木の下でかがんでいるときに、ピツーッ。えっ? なんとオオコウモリにおしっこをかけられてしまいました!
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :25×23cm |
初版年月日 | :2025年06月01日 |
通巻 | :かがくのとも 675号 |