作者
石森愛彦 作
内容紹介
かなへびの兄弟は、野原に咲くたんぽぽのそばで、えさの虫とりを始めました。
兄は、花へやってくる虫を交互につかまえて食べようと提案しますが、兄の番にかぎって飛んでくるのは小さな虫ばかり。
弟の番には大きな虫が飛んでくるのです。
たまらず兄は、大きな虫は自分が、小さな虫は弟が食べることを提案します。
すると、こんどは小さな虫ばかりが飛んできて……

担当編集者 より
著者の石森さんは、これまで40年以上、たくさんのノンフィクションの絵本や単行本で虫や生き物の絵を手がけてきました。そんな石森さんが、弊社の月刊誌「母の友」( 2025年3月に休刊)に、2004年から2008年の間に4度にわたり書かれたのが、人気の童話シリーズ「カナヘビの兄弟」でした。フィールドで、ご自宅で、長く虫たちを観察してきたご経験が、主役のかなへびだけではなく、草はらの脇役たちのたしかな描写を叶えました。
このたび絵本作品として世に出ることになった兄かなへびと弟かなへび。2匹にぴったりの生き生きと明瞭な線は、すべて版木に一刀一刀彫られた賜物です。空いばりながら真っ直ぐな兄と素直な弟の愉快なやりとり、そしてすばらしい木版画をお楽しみください。
作者情報
石森愛彦(いしもりよしひこ)
桑沢デザイン研究所卒。猫と虫と音楽が大好き。もちろんカナヘビも大好き。著書に『うちの近所のいきものたち』『昆虫って、どんなの?』(ともにハッピーオウル社)、『はさみむし』、絵を担当したものに『かなへび』『まぼろし色のモンシロチョウ』(以上、福音館書店)、『素数ゼミの謎』『言葉はなぜ生まれたのか』(ともに文藝春秋)『ちいさないきものずかん』シリーズ(童心社)などがある。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :32ページ |
サイズ | :26×19cm |
初版年月日 | :2025年07月01日 |
通巻 | :こどものとも 832号 |