作者


谷内つねお 作/黑田菜月 写真

内容紹介


紙のかみちゃんは、遊ぶのが大好き! 今日も遊び相手を探して出かけていくと、石のいしちゃんを見つけました。いっしょにお散歩していると、とつぜん風が吹いてきて軽いかみちゃんは飛ばされてしまいます。でも大丈夫。いしちゃんが重しになって助けてくれました。性質の異なるものどうしが、互いの違いをおもしろがりながらなかよく遊ぶお話です。

担当編集者 より


 

『かみのおと どんなおと?』『これは トイレットペーパーの しん』(ともに「ちいさなかがくのとも」)『このかみ なあに? トイレットペーパーのはなし』(すべて福音館書店)などを手がけた、紙のアーティスト・谷内つねおさんの、初めてのものがたり絵本です。丸まったり、広がったり、くしゃくしゃになったりと自由自在に姿形を変える紙と、変わらない石。「互いに違うから楽しい」ことを紙と石を通して伝えます。
 作者の谷内さんから物語の構想を聞いた時は「ただの紙と石」にしか見えなかったのに、打ち合わせを重ねるうちに「かみちゃんといしちゃん」に見えるようになり、本番の撮影時には「愛しいふたり」を親目線で見守っている自分がいました。紙きれや石ころ、木の棒などを宝物にする子ども心を思い出せたかもしれません。
 ところで、筒状にした紙の上に石が乗るのも、濡れた紙を石にくるんで乾かすと石と同じような形になるのも本当のことです。ぜひお子さんと試してみてください。

作者情報


谷内つねお


1953年、和歌山県生まれ。日本大学藝術学部卒業。1978年に渡米、グラフィックデザイナーとして活躍。現在は紙を素材とした彫刻や絵本を数多く制作している。絵本に『これは トイレットペーパーの しん』(「ちいさなかがくのとも」2024年9月号)『しろいかみの サーカス』『このかみなあに? トイレットペーパーのはなし』(第26回日本絵本賞受賞/すべて福音館書店)などがある。

黑田菜月


1988年、神奈川県生まれ。中央大学総合政策学部卒業。2013年に第八回写真「1_WALL」にてグランプリを受賞。日常の風景、瞬間をモチーフにとった写真や映像作品を制作し、個展を多数開催。加えて動物園での写真展や映画のフォトブック撮影などさまざまなフィールドで活躍している。絵本に『これは トイレットペーパーの しん』(谷内つねお作/「ちいさなかがくのとも」2024年9月号)など。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:19×26cm
初版年月日:2025年08月01日
通巻:こどものとも年中向き 473号