作者 


古山浩一 文・絵

内容紹介


ヨーロッパでも早くから国としてまとまったフランスやドイツとちがい、イタリアは数百年もの間、小さな国々に分かれお互いに争っていました。その歴史から生まれたのが、イタリアの丘の町の数々です。城壁を周囲にめぐらせて町全体を守っていた町も、現在では美しい観光都市となっています。細い坂道や石段をたどるのが楽しい町々を、精密な絵でご紹介します。

担当編集者 より


 

 

スカンノ、ボマルツォ、マテーラ、ラグーサ……。この本には、現在では美しい観光都市に生まれ変わった、要塞のような町々が登場します。こうした丘の町(山岳都市)は、イタリアが小さな国々に分かれていた時代に発展しました。作者の古山浩一さんは、毎年のようにイタリアを訪ね、町の絵を描いてきました。ふもとから町の上まで続く坂道の細い路地や、一段一段まで描き込まれた石段は、たどっていくだけで楽しく、実際にその町の中に入ってしまったような臨場感がたっぷりです。建物も含め、これらの絵は全て万年筆を使って描かれています。一枚を描くのに、寝る間を惜しんで描いても1ヶ月かかるという力作です。そんな絵が連続する各場面をお楽しみください。

作者情報


古山浩一(ふるやまこういち)


 1955年生まれ。1986,90年、上野の森美術館大賞展佳作賞。1991年日仏現代美術展大賞。1995年より毎年、銀座オーギャラリー個展。著書に、こどものとも『ありあり まあまあ』『かざみどりのフィットチーネ』(以上「こどものとも年中向き」)、『ねこぶたニョッキのおつかい』(「こどものとも」)、『天才ピカソのひみつ―美術たんけん隊』(以上全て福音館書店刊)などがある。「たくさんのふしぎ」は『その先どうなるの?』『7つ橋のぎもん』『雪がとけたら』に続いて4冊目。



書誌情報


読んであげるなら:小学三年生から
自分で読むなら:―
定価:810円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×19cm
初版年月日:2025年12月01日
通巻:たくさんのふしぎ 489号