作者


片川優子 文/鈴木智子 絵

内容紹介


犬のニコはいつでもどこでも“くんくんすぴすぴ”とにおいを嗅ぎます。その姿をそばで見守る女の子。

ニコが壁のにおいを“くんくん すぴすぴ”。どんなにおいがするんだろう? 

犬どうしでおしりを“くんくん すぴすぴ”。へえ、これが犬のあいさつなんだ! 

あれ、ニコが私のにおいを“くんくん すぴすぴ”。どうしたのかな? 

犬の嗅覚をテーマにした絵本です。

編集担当者 より


犬のニコはいつでもどこでも“くんくん すぴすぴ”とにおいを嗅ぎます。その姿を見守りながら散歩する主人公の女の子。あれ、わたしのにおいを嗅いでるよ! どうしたのかな?
 

犬の嗅覚は人間の数千倍から数億倍ともいわれます。弱いにおいを嗅ぎ分けられるだけでなく、においで犬の年齢や性別を読みとったり、人間のにおいから感情を読みとったりすることもできるというから驚きです。


文章を手がけた児童文学作家の片川優子さんは、動物病院で働く現役の獣医師でもあります。これまで10代の読者に向けた物語を多く執筆してきた片川さんが、今回は「幼い子が犬に親しみを感じるきっかけになれば」と、初めて絵本に挑戦してくださいました。

絵は『まあるくなーれ』(「こどものとも0.1.2.」)で生命力あふれる動物を描いた鈴木智子さん。犬を飼っていない鈴木さんは、この作品のために、地元の公園に何度も足を運んで、散歩に訪れる犬たちの様子を取材してくださいました。元気いっぱいの犬の絵は今にも絵本から飛び出してくるようです。

読めば、犬をさらに身近に感じられる1冊です。どうぞお楽しみください。

作者情報


片川優子(かたかわゆうこ)


作家、獣医師。15歳のときに『佐藤さん』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞して作家デビュー。著書『ぼくとニケ』は青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選出された。その他の作品に『ただいまラボ』『おはなしサイエンス 未来の医学 これからも、リッキーといっしょ』『おはなしSDGs 産業と技術革新の基盤をつくろう おいしいごはんとあまいコーヒー』『明日の朝、観覧車で』(以上、講談社)、『わたしがここにいる理由』(岩崎書店)など多数。作家活動の一方で、麻布大学大学院獣医学研究科に進み、博士号を取得。現在、愛知県一宮市の「おおい動物病院」で副院長を務める。絵本の仕事は今回が初めて。

鈴木智子(すずきともこ)


新潟県生まれ。セツ・モードセミナー卒業。イラスト制作会社勤務の後、フリーランスのイラストレーターとなる。これまでの仕事に、タカラトミーの「こえだちゃんの木のおうち(5代目)」や佐藤製薬の「サトちゃん・サトコちゃん」のキャラクターリニューアルデザインなどがある。絵本に『はらっぱららら』(アリス館)、『おひさま おはよう』(大日本図書)『まあるくなーれ』(「こどものとも0.1.2.」/福音館書店)、絵を担当した絵本に『あかちゃんですよ はいどうぞ』『パンパンパンダのかぞえうた』(アリス館)、挿絵に『ワニのおじいさんのたから物』(東京書籍「国語小学3年生教科書」)がある。東京都在住。

書誌情報


読んであげるなら:3才から
自分で読むなら:―
定価:460円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:2×2cm
初版年月日:2025年12月01日
通巻:ちいさなかがくのとも 285号