作者
澤口たまみ 文/廣野研一 絵
内容紹介
てんとうむしが上へ上へと歩き出す。てっぺんに着くと、飛んだ!
葉っぱの上に、てんとうむしをみつけたよ。てんとうむしは、葉っぱを伝い、茎をのぼり、上へ、上へと歩いていく。草のてっぺんにたどりつくと、はねを広げて、大空へ飛んだ! 今度はわたしの手から飛ばしてみたいな。てんとうむしを手のひらにのせると、指をのぼり、はねを広げて飛んでいった! おてんとさんに飛んでいった!

編集担当者 より
テントウムシ1匹の重さを知っていますか? 絵本『昆虫の体重測定』(たくさんのふしぎ傑作集、福音館書店・刊)によれば、0.05グラム、切手一枚と同じ重さだそうです。
そんなに軽いテントウムシですが、いざ自分の手にのせてみると、0.05グラムしかないはずのテントウムシの重さ、歩みの力強さ、そして指の先から飛び立つときの解放感など、テントウムシの「生」を感じることができます。
今回の絵本で、著者の澤口さんと廣野さんが目指したのは、ただテントウムシを手のひらにのせて、飛ばすだけのことではなく、命を手のひらで感じることでもあるのです。読んでもらった子どもたちは、自分の手にテントウムシをのせて、じつにたくさんのことを感じてくれるにちがいありません。
原っぱに飛び立つテントウムシと、4月にあたらしい年度が始まる子どもたちは、どこか重なる部分があるような気がします。あたらしい園、あたらしいクラス、あたらしい先生、あたらしい友だち。新たな環境、世界に飛びだす子どもたちが、気持ちよく羽ばたいていけることを願いつつ、『てんとうむし、とんだ!』を4月号としてお届けいたします。
作者情報
澤口たまみ(さわぐちたまみ)
岩手県生まれ。岩手大学農学部で応用昆虫学を専攻、修士課程修了。盛岡大学短期大学部幼児教育科准教授。著書に『自然をこんなふうに見てごらん 宮澤賢治のことば』(山と渓谷社)、『虫のつぶやき聞こえたよ』(白水社)、絵本に『だんごむしの おうち』『どんぐりころころむし』『わたしのあかちゃん』『はるのにわで』『いろんな いきもの かぞくのカタチ』『虫の生きかたガイド』(以上、福音館書店)など。「ちいさなかがくのとも」に、『ようこそ ぼくの てのひらへ』『たんぼに あおぞら みーつけた!』『つっぴーちゅるる』『ふきの はのうえに』『みちては ひいて』『しも』『ひぐらし』『むしの へんしん』などがある。岩手県在住。
廣野研一(ひろのけんいち)
埼玉県生まれ。北里大学水産学部水産生物科学科卒業後、東京デザイン専門学校イラストレーション科卒業。現在は、フリーのイラストレーターとして、主に生物関係のイラストを描いている。絵本に『ぞうきばやしのすもうたいかい』『カブトムシの音がきこえる』『南極のさかな大図鑑』、「いきものづくし ものづくし」シリーズでは「およぎのとくいなさかな(1巻)」「いわばのさかな すなぞこのさかな(2巻)」「こうちゅうのはね(3巻)」(以上、福音館書店)などの絵を担当。「ちいさなかがくのとも」に『ハンミョウの みちあんない』がある。千葉県在住。
書誌情報
| 読んであげるなら | :3才から |
| 自分で読むなら | :― |
| 定価 | :500円(税込) |
| ページ数 | :24ページ |
| サイズ | :23×20cm |
| 初版年月日 | :2026年4月01日 |
| 通巻 | :ちいさなかがくのとも 289号 |