作者


かなざわめぐみ 作

内容紹介


人間の家に住みついた米粒ぐらいの小さな家族は、みんなでお月見のお団子をいただきに出かけます。

ところが途中ハプニングが!

末っ子のこめつぶぼうやが行方不明になってしまったのです。

世界中に小人のお話はたくさんありますが、これは、仲良く暮らしている、ちょっととぼけた純和風の小さな家族の物語です。

編集担当者 より


ドワーフやノームなど小さい人が出てくるお話は、世界中にたくさんあります。

そして、小人たちの暮らしぶりは、子どもたちをとても魅了します。

おそらくそれは、虫や花など小さいものに心を寄せ、想像を膨らませて楽しむというある時期の子どもの心のありように関係しているように思います。

大人はいつかそんな気持ちを忘れてしまいがちですけれどね。

今作は、かなざわさんのおばあちゃんへの思いから生まれた純和風の小人たち。

こめつぶみたいだけれど、こめつぶではないというこの小さな家族。素朴で温かくてほっとする家族です。こんな家族なら、住みついてほしい気がしますね。

不思議なことに、この中村さんの家、小さな家族が住みついてからというもの、美味しいお米が以前よりたくさん穫れるようになったそうです。

もしかしたら、福の神のような、おこめの精みたいな人たちなのかもしれません。

こめつぶぼうやの勇気もまた立派です。知恵を使って、自分の力で無事危機を乗りこえます。

なんだかほっこりする小さな家族のお話を、どうぞゆっくりお楽しみください。

作者情報


かなざわめぐみ


和歌山県生まれ。2010年ギャラリーVie絵本塾「絵本わくわくコース」卒業。第10回ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞、第6回武井武雄記念日本童画大賞日本童画大賞受賞。挿絵に「キンダーブック」歌と物語のページ担当(フレーベル館)、絵本に『とりよ、とり』(「こどものとも」2014年11月号)がある。和歌山県在住。

書誌情報


読んであげるなら:5・6才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2021年09月01日
通巻:こどものとも774号