作者


石川直樹 文・写真

内容紹介


一年かけて地球を縦断した、壮大な旅の記録。

スタートは北極。極寒の中、ホッキョクグマに注意しながら歩いていく。

その後自転車に乗り、北米大陸をひたすら南へ進んでいく。

猛暑や強風に苦しみながら、中米・南米を通り過ぎ、さいごは白い大地、南極へ――。

地球のてっぺんからもう片方のてっぺんへ。世界の辺境や都市を旅し続ける写真家の原点となった旅。

担当編集者 より


 

著者の石川直樹さんは、都市から辺境まで世界のあらゆる場所を旅する写真家です。この本は、彼が22歳のとき、約一年かけて地球を「タテ」に旅したときのお話です。

この旅について石川直樹さんは、「自分の人生を左右する種のようなものをいくつもまいてくれた」とふりかえっています。極寒の北極、猛暑の中米、空気が薄い南米、強烈な風が吹く南極と、厳しい環境の変化と行く先々の風土・文化の移り変わりを、体全体を使って体験しました。

この旅が終わった後、彼はエベレストやアコンカグアに登り、世界七大陸の最高峰登頂を果たしました(※当時の世界最年少記録)。また、この旅で蓄えた多様な経験をつぎの旅に生かしてきたといいます。

「旅の経験は目に見える形では残らないけれど、自分の輪郭を作っていく源になる」と、巻末の作者のことばで語っています。

写真家の原点ともいえる壮大な旅を、この作品を通してみなさまにも追体験していただけますように。

作者情報


石川直樹(いしかわなおき)


 写真家。1977年東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。辺境から都市まで世界を旅しながら、作品を発表している。『NEW DIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)により、日本写真協会新人賞、講談社出版文化賞。『CORONA』(青土社)により土門拳賞を受賞。著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)など多数。たくさんのふしぎには『アラスカで一番高い山』(2020年4月号)がある。

書誌情報


読んであげるなら:―
自分で読むなら:小学中学年から
定価:770円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×20cm
初版年月日:2022年5月01日
通巻:たくさんのふしぎ 446号