作者
花山かずみ 作
内容紹介
女の子が小さな土の山を作りました。
それを見ていた友だちが「せっせ せっせ」、土を運ぶのを手伝います。
お山は少し大きくなりました。
それを見ていた、ほかの友だちや園の先生、さらには近所の人も手伝って
「せっせ せっせ せっせ せっせ」。
みんなで土を運ぶと、お山はどんどんどんどん大きくなって……、
大勢が並んで土を運ぶ様子と爽快なラストが楽しい絵本です。
編集担当者 より
土や砂で遊ぶのは、なぜあんなに楽しいのでしょう。
触った質感はもちろん、形が変えられ、積み上げたり崩したりできることが魅力なのでしょう。
濡らして泥にすれば、ちがった楽しさもあります。
でも一番は、友だちと協力して山をつくったり、トンネルを掘ったりすることではないでしょうか。
双方からトンネルを掘った手がつながったときのうれしいこと!
大人になった今でも、手と手が触れたときの感覚を覚えている方も多いと思います。
ところで、先日、電車で大学のときの友人を見かけました。
ひさしぶりに会ったのですが、その日は、まぶしいエネルギーのようなものが身体から出ているように見えました。
後日、詳しく聞くと、新しい勉強のために学校へ通いはじめ、学ぶのが楽しくて楽しくて仕方がないとのこと。
なるほど、だからかと納得しました。
夢中で取り組んでいる人は、その気持ちが全身から出ているのだと思います。
そんな夢中になる気持ちがたくさんの人に伝わったらと、花山かずみさんがイメージを膨らませてくださいました。
お山がどんどん大きくなるのはもちろんですが、まわりの大人を巻きこんで長くなった行列をじっくり見るのもおすすめです。
最後は一緒に「やっほー」と叫んで、気持ちよく読み終えてくれたらうれしいです。
作者情報
花山かずみ(はなやまかずみ)
千葉県生まれ。女子美術大学産業デザイン学科卒業。建築設計事務所、デザイン事務所に勤務後、ワークショップなどで絵本を学ぶ。絵本に『まくらのマクちゃん』(徳間書店)『ひみつのかんかん』(偕成社)『ゆりちゃんのおひなさま』『だいちゃんときんたろう』(ともにPHP研究所)『どこどこ こけし』(こぐま社)がある。「こどものとも年少版」は『ママのバッグ』(2016年9月号)につづき、2作目。千葉県在住。
書誌情報
読んであげるなら | :2才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :24ページ |
サイズ | :21×20cm |
初版年月日 | :2020年08月01日 |
通巻 | :こどものとも年少版521号 |