作者


増田純子

内容紹介


かもさん親子がお散歩にいきます。

けれど、1羽の子ガモが寝ていて、置いてけぼりになってしまいました。

目を覚ました子ガモはびっくりしますが「おかあさーん」と大きな声で呼ぶと、お母さんが迎えにきてくれました。

デフォルメし、単純化された造形と、鮮やかな色づかいで表現された、美しい切り絵の絵本です。

編集担当者 より


毎年、春先になると、かもの親子の引っ越しが各地で話題になります。

警察官につきそわれて道路を横断したり、学校の校舎を通りぬけていったりと、地元のテレビや新聞の記事で見たことがある方も多いのではないでしょうか。

たまに、段差に苦戦して遅れる子がもがいたりして、見ていると心配になりますが、お母さんに懸命についていく姿がかわいらしくて魅力的です。

ところで、小さな子どもは親がどこにいるのか、よく確認しています。

自宅にいても、親がトイレに入って姿が見えなくなると、不安で泣いてしまう子がいるくらいですから、親が見えるというのは子どもにとって大きな安心です。

もう少し大きくなって公園で遊ぶようになっても、時々ふりかえって親がいるのを確認することがありますよね。

『かもさんおやこの おさんぽ』の子がもも、お母さんが見えなくて不安でしたが、大きな声で呼んだら迎えにきてくれてひと安心でした。

増田純子さんの作品の特徴は、デフォルメし、単純化された造形と、はっきりした色づかいにあります。

鮮やかな色で表現された、かもさん親子を、読者の赤ちゃんも好きになってくれたらうれしいです。

作者情報


増田純子(ますだじゅんこ)


1952年、静岡県生まれ。女子美術短期大学グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナー、画廊勤務をへて、1985年より小笠原母島に2年、新島に2年、韓国釜山市に3年在住。2000年より絵本制作をはじめる。福音館書店での作品はすべて「こどものとも0.1.2.」で、『にわとりの たまご』(2003年6月号)『じどうしゃぱん』(2004年6月号)『ほっぷ すてっぷ かぶとむし』(2005年8月号/現在、単行本)『おさかな いっぱい』(2011年5月号)『ぽつぽつぽつ』(2013年6月号)『かあーかあー からすさん』(2015年10月号)『ぱっちり おはよう』(2017年4月号)『たこさん たこさん』(2019年8月号)がある。23匹のネコと生活している。大阪府在住。

書誌情報


読んであげるなら:0才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:22ページ
サイズ:20×19cm
初版年月日:2020年08月01日
通巻:こどものとも0.1.2. 305号