作者


のさか ゆうさく

内容紹介


山の中に、さわさわと風のわたる湖がありました。

日中はボート遊びや釣り、湖畔でのバーベキューを楽しむ人でにぎわいますが、夜になるとこの湖におばけが出るといいます。

さあ、日が暮れて暗くなってきましたよ。

どんなおばけが現れるのでしょう。

ちょっと怖くもあり、楽しみでもあり……。

湖を舞台にした、ユニークな絵本です。

担当編集者 より


「作者のことば」にあるように、絵本の湖は野坂勇作さんのお住まい近く、鳥取県の大山中腹にある「大野池」をモデルにしています。編集担当も行ったことがありますが、美しい湖の一帯は周囲とは別世界の静けさでした。

その湖の風景から野坂さんが生み出したおばけは、誰もがあっと驚く、ユニークなもの。

色鉛筆を用いた独特な色の重ね方で、おばけの住む不思議な世界を表現してくださいました。

おばけ出現に至るまでの場面展開やそこに添えられた「はねただけ はねただけ」「とんだだけ とんだだけ」といった文章が、一定のリズムを重ねる名調子で読者の期待を徐々に高めます。

一緒に遊んでくれそうな親しみのあるおばけは、現れた夜の間に何をしているのでしょうね。

子どもと想像を広げてもらえたらと思います。

*7月30日~8月28日まで、広島市の江波山気象館で「野坂勇作とお天気の世界」を開催予定。詳しくは同館HP(https://www.ebayama.jp/?p=13259)、作家HP。

作者情報


のさか ゆうさく


1953年、島根県松江市生まれ。広島で育つ。多摩美術大学工業デザイン科中退。その後、佐渡島で農業に従事するかたわら、ミニ・コミ誌「まいぺーす」を編集。絵本『ちいさいおうち』(岩波書店)に再会することで、絵本を描きはじめる。主な作品に『にゅうどうぐも』『しもばしら』『あしたの てんきは はれ? くもり? あめ?』『どろだんご』『うきくさ』(「かがくのとも」2020年10月号)『もやし』(「同」2018年5月号)『オレンジいろのディーゼルカー』(「こどものとも年少版」2010年6月号・以上福音館書店)『うたえ ブルートレイン』(金の星社)など。鳥取県在住。http://nosakayusaku.jp/

書誌情報


読んであげるなら:2才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:24ページ
サイズ:21×20cm
初版年月日:2022年09月01日
通巻:こどものとも年少版 546号