作者


こじまさとみ

内容紹介


こぎつねは畑でかぼちゃを育てています。

毎日丁寧に世話していると、ある日大勢のみつばちがやってきて、次から次へと花のなかに入っていきました。

それを見つけたこぎつねはびっくり。

慌てて追い出そうとしますが、みつばちの働きが、野菜にとって大切だということを知ります。

かぼちゃ作りを通した、こぎつねとみつばちのささやかな交流を描きます。

編集担当者 より


このお話のこぎつねのように、野菜や果物を育てているご家庭や園もあるのではないでしょうか。

毎日水をやったり雑草を抜いたりして、一生懸命世話したものが実を結ぶと、とても嬉しいですよね。

この絵本では、その裏側でせっせと働いている小さなみつばちの暮らしぶりに、まなざしを向けています。

みつばちは、自分たちの命をつなぐために蜜や花粉を集めますが、それは同時に、かぼちゃの受粉を助けることにつながります。

かぼちゃもまた、次の世代へと命をつなぐために花を咲かせますが、そこから採れる蜜や花粉は、みつばちの貴重な食糧でもあります。

互いが互いの命をつないでいる。見事な共生関係ですね。

この絵本を読んで、小さな生き物たちの命の営みに、思いを巡らせてもらえたら嬉しいです。

作者情報


こじまさとみ


1974年、神奈川県横浜市生まれ。編集デザインを学んだ後、書店勤務を経て渡米。1997年にサンディエゴ(米)に半年間滞在し、水彩画を学ぶ。2005年にバックパックを背負って欧州を旅する。映画『いま、会いにゆきます』(東宝)では劇中絵本制作。絵本に『おぼえていてね アーカイブ星ものがたり』(市川拓司 作/小学館)『やさいばたけのやまねこさん 』(「こどものとも年中向き」2014年7月号) がある。神奈川県在住。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:32ページ
サイズ:26×19cm
初版年月日:2020年10月01日
通巻:こどものとも年中向き415号