作者
内容紹介
今日は12月1日。
年に一度のお祭り“きたかぜさま”の日です。
来年小学生になるしょうたとごろうは、お祭りの主役。
行列の先頭に立って、風ふかしのうちわで、村中の家々を扇いで巡ります。
そんなお祭りのさなか、ふたりは見慣れない女の子と出会います。
冬の夜の不思議な体験が、子どもの心に深く残るファンタジーです。
担当編集者 より
お話の作者である星野なおこさんは、自分で作ったお話を、お勤めの園の子どもたちによく語っていたそうです。
お話を語って、子どもたちの反応を見て、続きを考えて、また語る。このお話も、そんな子どもたちとの共同作業から生まれました。
そこに、息をのむような素晴らしい絵をつけてくれたのは、羽尻利門さん。
綿密な取材と検討を重ね、本当にどこかにあるかのような美しい農村の風景と、にぎやかで温かなお祭りの雰囲気を、見事に描き上げてくれました。
忙しそうにお祭りの準備をしている人々の様子や、通りの標識、りんごの積み方に至るまで、絵の細部に、羽尻さんのこだわりが垣間見えます。
そうした徹底的なリアリティの追求が、このお話の「本当らしさ」を作りあげているように思います。
ぜひ、絵の隅々まで眺めて、お話の世界を味わってもらえたらと思います。
寒い夜の不思議な体験を、子どもたちに楽しんでもらえたら幸いです。
作者情報
星野なおこ(ほしのなおこ)
1962年、長野県生まれ。静岡県立厚生保育専門学校卒業後、地元長野県佐久市の保育園に30年以上勤務。在職中は、創作童話の語りや、語りをもとにした劇遊びを楽しんだ。絵本は本作が初めて。長野県佐久市在住。
羽尻利門(はじりとしかど)
1980年、兵庫県生まれ。立命館大学国際関係学部卒。在学中に香港中文大学へ留学。食品商社マンを経て絵の仕事の世界に入る。絵本に、『夏がきた』(あすなろ書房/社会保障審議会児童福祉文化財推薦作品)、『やめろ、スカタン!』(くすのきしげのり作・小学館)、『花まつりにいきたい』(あまんきみこ作・本願寺出版社)など。徳島県阿南市在住。
書誌情報
読んであげるなら | :5・6才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :32ページ |
サイズ | :26×19cm |
初版年月日 | :2021年12月01日 |
通巻 | :こどものとも 789号 |