作者
内容紹介
ある日、物干し竿の下で見つけた黒いカエル。
1センチにも満たないその小さなカエルは、次第にわたしに慣れてきて、手からエサを食べるようになります。
虫の食べ方や脱皮、冬眠の様子、生物としての危険を感じ取る能力など、日々生活をともにしながら作者は観察を続け、ユーモアあふれる筆力でその生態を記録していきます。
担当編集者 より
作者の山内祥子さんは、1999年に「たくさんのふしぎ」で『アマガエルとくらす』という作品を刊行しました。偶然家に飛び込んできて住み着いたアマガエルとの日々を、生物の専門家ではないふつうの生活者の視点からつづったユニークな絵本でした。その23年ぶりの続編にあたるのが、『ヒキガエルとくらす』です。ヒキガエルはオタマジャクシからかえった当初はアマガエルよりも小さく、6~7ミリほどしかありません。その頃に山内さんに拾われたヒキガエル、クロちゃんは、山内さん夫妻に見守られ、セミを食べ、ネズミも食べ(!?)、大きく成長していきます。18年という長い時間とその別れから、犬や猫ばかりでなく、こうした小動物とも心を通わすことができるのだな、ということがしみじみと感じられます。
作者情報
山内祥子(やまうちよしこ)
1925年、長野県下伊那郡山本村(現飯田市山本)生まれ。長野県飯田高等女学校を経て、松本女子師範学校卒業後、教職に。現在無職。「たくさんのふしぎ」に『アマガエルとくらす』(168号)がある。
沢野ひとし(さわのひとし)
名古屋市生まれ。イラストレーター。児童書出版社勤務を経て独立。「本の雑誌」創刊時より表紙・本文イラストを担当する。第22回講談社出版文化賞さしえ賞を受賞。主な著書に『中国銀河鉄道の旅』『北京食堂の夕暮れ』『山の帰り道』(以上、本の雑誌社刊)、『人生のことはすべて山に学んだ』(海竜社刊)、『山のごはん』(角川文庫刊)などがある。「たくさんのふしぎ」は『一郎くんの写真 日章旗の持ち主をさがして』(414号)に続いて2冊目。
書誌情報
読んであげるなら | :― |
自分で読むなら | :小学中学年から |
定価 | :770円(税込) |
ページ数 | :40ページ |
サイズ | :25×20cm |
初版年月日 | :2022年10月01日 |
通巻 | :たくさんのふしぎ 451号 |