作者


宮武健仁 文・写真

内容紹介


夜の森の中、ひっそりと弱い光をはなっているきのこたちがいます。

どうしてきのこが光るのでしょう? 

八丈島にはじまって、北は青森県から南は石垣島まで、日本各地の森をめぐり、きのこが光る謎にせまります。

これまで一般にはあまり知られてこなかった光るきのこですが、あなたの家の庭でも、すみのほうで光っているかもしれません。

担当編集者 より


作者の宮武健仁さんは「日経ナショナルジオグラフィック写真賞」グランプリを受けた、徳島県育ちの写真家。ホタルをはじめとする光る生物の撮影では、現在第一人者です。八丈島で開かれた「発光生物学会」に参加した宮武さんは、その八丈島の森で光るきのこたちに魅せられました。そこから地元四国を起点に、日本各地の森で光るきのこを探し始めます。きのこといえば秋をイメージしますが、光るきのこは梅雨時にはえるものが多く、蚊が多い季節で夜にならないとその存在に気づかないため、これまであまり人の目に触れる機会がありませんでした。宮武さんは10年に及ぶ取材で、いつも数日をかけて森の中をめぐり、昼間のうちに光っていそうなきのこを見つけておいて夜に撮影するという方法で、貴重なきのこたちの記録に成功しました。そのきのこたちの特徴的な緑の光をご覧いただくため、この本では通常の4色カラーインクに加え、特色インクを用いた豪華な印刷をしています。

作者情報


宮武健仁(みやたけたけひと)


1966年大阪生まれ。徳島育ち。紀伊半島に続き郷里の吉野川で水をテーマとして撮り歩く。2009年に桜島の噴火を見て以来、大地のマグマの「赤い火」と火山風景や、世界有数と言われる光る生き物たちが作り出す光景「地上の光」を求めて夜の撮影に特に注力中。地球の活動が生み出した特徴的な風景や、姿を変えつつ循環する命の水の姿を求め全国を旅する。最近の写真集に「生きている大地『桜島』」(パイインターナショナル)、『Shine-命の輝き』(青菁社)などがある。「たくさんのふしぎ」は『桜島の赤い火』(2013年1月号)、『川のホタル 森のホタル』(2015年6月号)に続き3作目。

書誌情報


読んであげるなら:―
自分で読むなら:小学中学年から
定価:770円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×20cm
初版年月日:2023年06月01日
通巻:たくさんのふしぎ 459号