作者
アニカ・ヒュエット 案・絵/いまいずみさちこ 文
内容紹介
スウェーデンに住む女の子・アニカは、今日はじめて家族と一緒に森へキノコとりに行きます。
どんなふうに採るのか、どんなことに注意するのか、お母さんにしっかり聞き、森に入りますが、なかなかキノコは見つかりません。
でも、キツネとの出会いをきっかけにたくさんのキノコを見つけることができました。
担当編集者 より
スウェーデンではいろいろな種類のキノコが食卓にあがり、秋には森にキノコとりにいくのが日常の楽しみになっているそうです。アニカ・ヒュエットさんの幼いころの思い出を元に、少女の日常を描いた作品です。
スウェーデンといえば、編集担当にとっては、やはり『長くつ下のピッピ』(岩波書店)の国です。自由奔放な女の子が出てくる楽しいお話ですが、その作者であるリンドグレーンは、作品やスピーチの中で、子どもたちの権利を守り、個性を尊重し、愛情や自由を与えることの大切さなどを伝えています。そのピッピの国の子育て事情をうかがうと、やはり子どもの自主性を尊重し、あまり手をかけずに見守ることが多いようです。
このお話でも、ナイフを使うシーンが出てきますが、アニカは使い方をしっかり教えてもらって、実際にひとりで使ってみます。スウェーデンでは普通の光景だそうです。暮らしの幸福度が高いと言われるスウェーデンの子どもの日常をぜひ絵本の中で体験してみてください。
作者情報
アニカ・ヒュエット
小さい頃から絵を描くのが好きで、高校卒業後ベリス・スクール・オブ・コミュニケーションでイラストとデザインを学んだあと、さらにベックマンズ・スクール・オブ・デザインで勉強。以来、イラストレーターとして活躍。独特な色使いのシンプルなテイストに定評があり、商品やパッケージ、広告や出版関係など、数多くの仕事をスウェーデン国内外でこなしている。また、母の子ども時代の実話をもとに1930年代の暮らしを描いた絵本「農場の七人きょうだい」「ギッタの日記」(Raben & Sjogren)で絵本作家デビュー。スウェーデン・ストックホルム在住。
いまいずみさちこ
兵庫県生まれ。上智大学文学部卒業。子どもの本の出版社に勤務した後、2010年に北欧ビジネスに特化した会社を設立。スウェーデンの人気イラストレーター、スティーナ・ヴィルセンのダイバーシティをテーマにした絵本「リトルピンクとブロキガ」シリーズのコーディネートを行い、2012年春には、恵比寿ガーデンプレイスでの体験型子どもイベント「FUN WITH COLOURS」をプロデュースした。大人向けの北欧デザインの仕事が多く、さまざまなブランドやデザイナーと連携しながら、商品、出版、展覧会など、北欧と日本をつなぐ役割を担っている。東京都在住。
書誌情報
読んであげるなら | :4才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :440円(税込) |
ページ数 | :28ページ |
サイズ | :26×19cm |
初版年月日 | :2023年11月01日 |
通巻 | :こどものとも年中向き 452号 |