作者


藤原辰史 文/スケラッコ

内容紹介


私たちはふだん何気なく、ものを食べいます。

でも、よくよく考えると「食べる」って、奥深くて壮大なことなのです。

人とのつながり、歴史とのつながり、ほかの生きものたちとのつながり、時間と空間を横断して、食べることはあらゆるものにつながっています。

いつもの食事がもっと味わい深く、もっと楽しくなる作品です。

担当編集者 より


 食べることは私たちが生きるため、絶対に欠かせません。最も身近なことだからこそ、好きだったり、苦手だったり、食べることに対して、ひとりひとりにそれぞれの思い入れがあります。そんな食べることのおもしろさやすごさをたくさんの人と共有できるように、この作品では「食べる」とはどんなことかを様々な視点から考えてゆきます。
 食べものを作ったり運んだりする多くの人とのつながり、私たちが食べる生きものたちとのつながり、私たちが食べたものを食べる内臓にすむ生きものたちとのつながり、食べるために発達してきた歴史や文化とのつながり・・・・・・食べることを中心にして世界を見ると、私たちをとりまくあらゆることがつながりあっているのがわかります。私たちはつながり、支えあっているから生きていくことができるのです。
 本を読み終わった後、食事の味わいや感じ方がすこし変わっている、そんな作品です。
 食べることの奥深さを知ることが生きていくための力に、身近なものを通して世界を見ることが物事を考えるための力につながればという願いを込めました。

作者情報


藤原辰史(ふじはらたつし)


1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。研究テーマは、食と農の現代史。主な著作に『ナチスのキッチン』(共和国、河合隼雄学芸賞)、『給食の歴史』(岩波新書、辻静雄食文化賞)、『トラクターの世界史』(中公新書)、『分解の哲学』(青土社、サントリー学芸賞)、『縁食論』(ミシマ社)、『農の原理の史的研究』(創元社)、『歴史の屑拾い』(講談社)、『植物考』(生きのびるブックス)など。

スケラッコ(すけらっこ)


漫画家。京都在住。著書に『盆の国』(リイド社)『ここは鴨川ゲーム製作所』(竹書房)児童書『うどんねこ』(ポプラ社)など。挿絵の仕事に『れんこちゃんのさがしもの』(福音館書店)などがある。「たくさんのふしぎ」の絵を担当するのは、『世界の納豆をめぐる探検』(443号)につづいて2作目。食べることが大好きです。

書誌情報


読んであげるなら:―
自分で読むなら:小学中学年から
定価:770円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×20cm
初版年月日:2024年1月01日
通巻:たくさんのふしぎ 466号