作者 


水口博也 文・写真

内容紹介


アシカ、アザラシ、オットセイ。いずれも足がひれになり、海で暮らしやすくなった動物ですが、その生態は種類によりずいぶんとちがっています。アシカが地上ではひれを上手に使い歩き回るのに対し、アザラシは腹ばいになって進む、などなど。いずれもかわいい赤ちゃんが育つ様子を紹介しつつ、もとはイタチのなかまだった彼らが、どのように進化したのかも探ります。

担当編集者 より


担当編集者は子どものころから、アシカ・アザラシ・オットセイって、何がどうちがうのか? 疑問に感じておりました。この本を読めば、だれでもすぐに、そのちがいが見分けられるようになります。体のつくりのちがい、海中での泳ぎかた、陸上での歩きかた、子育てをする場所のちがい、群れをつくるかどうかなど、それぞれちがう暮らしぶりを、たっぷりとご紹介します。そしてこの鰭脚類というなかまたちが、世界各地のあちらこちらで発生したのではなく、いずれも元は北アメリカ大陸で生まれたという話もおどろきです。カワウソに似たイタチのなかまの動物だった彼らが、西に進んで太平洋から海に入ったものはアシカのなかまに、東に進み大西洋から海に入ったものがアザラシのなかまに……。体の様子や暮らしぶりから「分類」し、その進化の過程も垣間見るという、生物学の入門書としてもぴったりの写真絵本です。

作者情報


水口博也(みなくちひろや)


1953年、大阪生まれ。大学で海洋生物学を学んだあと、出版社に勤務して自然科学の本を編集。1984年から写真家として独立、世界の海で撮影や取材を行い、多くの著書や写真集を発表。クジラやイルカなど海にすむ哺乳類についての著作が多いが、近年は地球環境の変化を追い、北極、南極から熱帯雨林まで広く地球上の自然や動物について取材を行う。「たくさんのふしぎ」には『コククジラの旅』『南極の生きものたち』『クジラの家族』『シャチのくらし』がある。



書誌情報


読んであげるなら:小学三年生から
自分で読むなら:―
定価:810円(税込)
ページ数:40ページ
サイズ:25×19cm
初版年月日:2024年10月01日
通巻:かがくのとも 475号