作者
中村文 文/山本久美子 絵
内容紹介
私が飼っているかたつむり。
でこぼこの石でも細い枝でも、すうるすうる進んでく。その先に行ったら落っこちちゃうよ、どうするの?
のんびりしたイメージのあるかたつむりですが、じつはどんなところでも進めるすごい「足」を持っています。
柔らかな体と粘液を駆使してどこまでも進む、不思議に満ちたかたつむりの道のりを、ぜひ絵本でご覧ください。

編集担当者 より
童謡でも子どもたちにお馴染みのカタツムリ。じつは、尖った物の上や細い枝の先など、足場の悪いところでも進めるすごい足の持ち主です。この絵本では、そんなカタツムリの移動に光を当て、アクロバティックな動きを描きます。
文章を書かれたのは、身近で出会える“ふしぎ”を瑞々しい文章で綴ってこられた中村文さん。中村さんが買った小松菜に、小さなカタツムリが付いてきたことが、この絵本の生まれたきっかけです。およそ一年にわたる共同生活を経て、楽しい絵本の文章を考えてくださいました。
絵を描かれた山本久美子さんは、飼うことはもちろん、カタツムリをつぶさに見るのは今回が初めて。彼らの自在な動きに声をあげて驚きながら、その面白さを読者に伝えたいと、試行錯誤を重ねてダイナミックな絵を描いてくださいました。
気になる匂いがあれば、いかにも興味津々、といった様子で触角をピンと伸ばしたり、這った後には粘液が残ったり……カタツムリがすうるすうると進むところを眺めているだけでも、色々な発見があります。どんな場所でも自在に滑らかに進んでいくカタツムリの道のりを、ぜひ絵本でお楽しみください。
作者情報
中村 文(なかむらふみ)
同志社大学文学部英文学科卒業。子ども時代のほとんどをヨーロッパで過ごし、豊かな自然に親しむ。著書に『ときめく花図鑑』『小鳥草子 コトリノソウシ』(ともに山と溪谷社)、絵本の文に『ぼくの いしころ』『にじが でた!』『たんぽぽ ぽぽぽん!』(いずれも「ちいさなかがくのとも」/福音館書店)など。自然観察講座の講師も務める。大阪府在住。
山本久美子(やまもとくみこ)
多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。2003年、2005年ボローニャ国際絵本原画展入選。絵本に『マルをさがして』『きんぎょ』(ともにひだまり舎)がある。『じてんしゃ がしゃがしゃ』(絵本塾出版))『どっさり おやさい』(「こどものとも年少版」/福音館書店)『ぼくはまっくろ』(リーブル)など多くの作品で絵を手掛ける。東京都在住。
書誌情報
読んであげるなら | :3才から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :460円(税込) |
ページ数 | :24ページ |
サイズ | :23×20cm |
初版年月日 | :2025年6月01日 |
通巻 | :ちいさなかがくのとも 279号 |