作者
あかしのぶこ 作
内容紹介
畑の隅の草むらに、ヤチネズミさんがひっそり暮らしていました。もうすぐ厳しい冬がやってきます。雪が降る前に、ノビタキさんは渡りの準備をし、シマリスさんは木の実を集めますが、ヤチネズミさんは雪が降るのが待ち遠しい、と言います。さて、どうしてでしょう? 北海道に暮らし、野生動物と身近に接するあかしのぶこさんが紡ぐ、あたたかな物語です。

担当編集者 より
雪のなかにトンネルをつくって過ごすヤチネズミと、樹の洞を巣として利用するヒメネズミ。厳しい冬を、それぞれに工夫を凝らして懸命に生きています。北海道に暮らし、長いあいだ野生動物と身近に接してきたあかしのぶこさんが、彼らの姿を真摯に見つめ、物語を紡いでくださいました。
編集担当が特に好きな場面は、ヤチネズミさんが出発するまでに、だんだん雪の音が変わっていくところです。比較的あたたかいときに降る重い雪と、寒さが厳しいときのさらさらの雪……。変わりゆく音に雪国のリアリティが感じられ、本当にその土地に暮らしているような気持ちになります。寒い冬に起こったあたたかな出会いの物語を、どうぞお楽しみください。
作者情報
あかしのぶこ
京都府生まれ。本名・増田信子。「ちいさなかがくのとも」に『ねむたい ねむたい ももんがたち』『じーっと じっと』『もりの みんなの やまぶどう』『どろんこ どろんこ はるのみち』『ももんがの ふゆの おうち』『ふぶきが やんだら』『ふくろうのこ おっこちた』『あなほり くまさん』、「たくさんのふしぎ」に『知床 わたしの動物カレンダー』(増田泰 文)『わが家は、野生動物診療所』(竹田津実 文)、「こどものとも」に『もりのブランコ』(以上、福音館書店)など多数。北海道在住。
書誌情報
| 読んであげるなら | :4才から |
| 自分で読むなら | :― |
| 定価 | :460円(税込) |
| ページ数 | :32ページ |
| サイズ | :19×26cm |
| 初版年月日 | :2025年12月01日 |
| 通巻 | :こどものとも年中向き 477号 |