福音館書店の絵本は、全国各地にある「こどものとも社」を通して園のみなさまにお届けしています。
この連載では、そんな「こどものとも社」で働く方のイチ推し絵本を紹介していきます!
こどものとも社の方々の想いや、個性が垣間見える連載にしていきますね。熱心な方々のイチ推し絵本、きっと参考になると思います。
第12回は、「有限会社 栃木こどものとも社」より、田代正晴さんのイチ推し絵本です。
みなさん、こんにちは。
有限会社栃木こどものとも社の田代正晴です。
建築業や接客業を経験した後、こどものとも社に入社してから、早いもので25年が経ちました。子どものころの私は、「スーツを着る仕事や営業職だけは絶対にやりたくない!」と思っていたのですが、不思議なことに今ではそんな仕事を楽しく続けている自分がいます。人生って本当に面白いですね。
実は私自身、幼いころにあまり絵本を読んでもらった記憶がなく、正直なところ、絵本は[小さい子に与えるおもちゃ]くらいの認識でした。
そんな私が、ご縁でこの仕事に就き、絵本の奥深い魅力にすっかりハマってしまったのです。
そんな私が今回ご紹介したいお気に入りの絵本は、かがくのとも2024年1月号『いっしょにいきる ヤドカリとイソギンチャク』です。
この絵本は、息子が毎月保育園から嬉しそうに持ち帰ってくる月刊絵本の中の1冊でした。

タイトルの通り、ヤドカリとイソギンチャクが一緒に生きる「共存共栄」のお話です。

・どうしてヤドカリは自分の殻にイソギンチャクをくっつけるの?
・イソギンチャクはなぜ嫌がらずにくっついたままなの?
・ヤドカリは天敵のタコに襲われそうになったとき、どうやって身を守るの?
などなど、私も初めて知ることばかりで、「さすが、かがくのとも!」と唸ってしまいました。
息子と娘は夢中になり、「へぇ~!」「すごいッ!」の連発。
毎晩「これ読んで!」が一か月ほど続きました。
そしてとうとう、「ヤドカリとイソギンチャクが見たい!」という話になり、家族で磯辺までドライブすることに。
絵本に出てくるような大きなヤドカリやイソギンチャクには出会えませんでしたが、小さなヤドカリをたくさん見つけた息子と娘は大はしゃぎでした。
当然「持って帰って飼う!」と言い出し、その時に「あ、そうだ! 空の殻も拾っていかなくちゃ!」と言ったのには、親バカながら感心してしまいました。
なぜ私が感心したのか...その理由はぜひ絵本を読んでみてくださいね。


子どもの好奇心をくすぐり、世の中の不思議に目を向ける力を育ててくれる絵本。
そんな絵本が世界にはたくさんありますが、やっぱり「かがくのとも」の存在は特別だと改めて感じました。
「かがくのとも」だけでなく、私が絵本で初めて涙を流した『スーホの白い馬』や、絵本から初めて音が聞こえてきた『とん ことり』(最後の場面、かなえと女の子が自転車に乗っているシーンで、草花が風に揺れて「サァーッ」という音が聞こえた感覚になりました)など、絵本が与えてくれる感動や体験はかけがえのないものです。

絵本は子どもの知的好奇心を育んでくれるだけでなく、大人にも新たな発見や感動を与えてくれます。
さらに親子で絵本を読む時間は、心を通わせ、共に世界の不思議と楽しさを感じることのできる素敵なひとときです。
一人でも多くの方に、絵本の魅力と読み聞かせの楽しさを味わっていただけるよう、願わずにはいられません。
有限会社 栃木こどものとも社 田代正晴
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