作者
三橋源一 文 飯野和好 絵
内容紹介
アニメや小説に描かれ、世界的な人気をほこる「忍者」。ほんものの忍者はどんな人たちだったのでしょう? 著書の三橋源一さんは、学術研究と忍術修行、文武両道から忍者を研究しています。そして、三重県伊賀市の忍者がくらした村に住み、日々の生活や自然環境から忍者と忍術がどう生まれたかを調べています。忍者たちの本当の姿を描いたノンフィクション絵本です。

担当編集者 より
これまで知られていなかった「忍者の本当の姿」を描いたノンフィクション絵本です。
著者の三橋源一さんは、三重大学での忍者研究によって博士の学位を取得され、武道としての忍術でも大師範の免許をもっています。さらに、三重県伊賀市石川地区(戦国時代の大泥棒、石川五右衛門の出身地とされる村)に住んで、農業や狩猟をしながら、日々の生活や伊賀の自然環境から忍者と忍術がどのように生まれたかを研究しています。
「伊乱記」という古文書に、忍者たちは「夜明けとともにおきてお昼頃までは農作業などをおこない、昼から夕方にかけて武術や忍術の稽古にはげんでいた」と記されています。忍者というと、お城にしのびこんだり、戦ったりというイメージがありますが、ふだんは農業に勤しんでいました。でも、それによって忍術の修行がおろそかになったわけではありませんでした。むしろ、薪割りの体の使い方が「忍者の剣術」にいかされたり、田んぼでの歩き方が「抜足・差足」につながったり、畑で使い慣れた鎌が武器「鎖鎌」になったりというように、農作業と忍術は密接につながっていたのです。学術、武術、生活、自然、あらゆる側面から忍者を研究する三橋さんだけが解き明かすことのできた忍者の姿を紹介します。
絵を担当したのは、「ねぎぼうずのあさたろう」シリーズなど、日本の風土から生まれた物語絵本を数多く描いてきた絵本作家の飯野和好さんです。険しい伊賀の山城を歩き回ったり、忍者の体術で三橋さんに投げ飛ばされたり、取材では飯野さんも忍者のみていた世界を体感し、伊賀に生きた忍者の姿を力強く描いています。
作者情報
三橋源一(みつはしげんいち)
大阪府出身。京都大学大学院にて農林経済学修士、三重大学にて学術博士号取得。忍術を含む武神館道場十五段、大師範。甲賀伴党川上宗家より総合生存術の面から忍術を学び、「産土武芸道場」にて農泊・忍術体験を実施している。長年ビルメンテナンス業に関わり、現在防災コンサルタント「共衛」代表として、避難所衛生維持方法や、忍術を活用した防災教育を各種学校でしている。そのほか農業、狩猟などにもたずさわる。一般むけの著書は本作がはじめて。好きな忍者は「よき忍びは 音もなく 匂いもなく 知名もなく 勇名もなし」を体現している藤林長門守。
飯野和好(いいのかずよし)
絵本作家、イラストレーター。1947年埼玉県秩父に生まれる。生家の農家の様子は『むかでのいしゃむかえ』(福音館書店)に、子ども時代の体験は『ハのハの小天狗』(ほるぷ出版)に描かれている。絵本に「くろずみ小太郎旅日記」シリーズ(クレヨンハウス)、『みずくみに』(小峰書店/日本絵本賞受賞)、「ねぎぼうずのあさたろう」シリーズ(福音館書店/同その1で、小学館児童出版文化賞受賞)、『ぼくとお山と羊のセーター』(偕成社/産経児童出版文化賞受賞)など多数。好きな忍者はしぶくて格好いい霧隠才蔵。
書誌情報
読んであげるなら | :小学三年生から |
自分で読むなら | :― |
定価 | :810円(税込) |
ページ数 | :40ページ |
サイズ | :25×19cm |
初版年月日 | :2025年09月01日 |
通巻 | :たくさんのふしぎ 486号 |