作者


土田佳代子 文/垂石眞子

内容紹介


けんちゃんとくみちゃんが夜騒いでいると、お母さんが「そんなことしてると“けっけさん”が来ますよ」と、いつものように言いました。

ふたりは布団の中で「けっけさんって一体なんなんだろう」と、ああでもない、こうでもないと話します。

するとふたりのそばに、何やらあやしい影が……。

担当編集者 より


寝ない子のところにやってくる誰かさん、みなさんのご家庭にもいるでしょうか。

あまり怯えさせるのも考えものですが、子どもさんが幼い年月だけに訪れるお客さんですから、親子の関係の中で楽しく付き合えるといいですね。

作者の土田佳代子さんは、そんな不思議な来訪者の気配を、長い時間をかけてお話にされました。

チャーミングだけれど時にぎょっとするような存在として絵にされたのは垂石眞子さん。

子どもたちをからかうように動き回るけっけさんと、それにちっとも気がつかないふたりの関係が、巧みに描かれています。

思いきり怖がって楽しんで、最後には安心して眠りについてほしい。

そんな作者ふたりの思いが形になった“怖い”絵本です。

けんちゃんたちと一緒に楽しんで、安らかなおやすみの時間を過ごしてもらえたらうれしいです。

作者情報


土田佳代子(どたかよこ)


長野県生まれ。長野県保育専門学院(現・長野県福祉大学校)卒業後、保育士として地元の保育園に勤務する。一時保育現場を離れるが復職し、現在は元気一杯の子どもたちと奮闘中。絵本は『かなと やまのおたから』(「こどものとも」2013年11月号)に続き2作目。愛知県在住。

垂石眞子(たるいしまこ)


神奈川県茅ヶ崎市生まれ。多摩美術大学卒業。絵本に『サンタさんからきたてがみ』『わたしのかさは そらのいろ』『もりのおくりもの』(3冊セット)『あつい あつい』『あっくんとデコやしき』(以上、福音館書店)など多数。児童書の挿画も『パパのはなよめさん』(ポプラ社)「ぞくぞく村のおばけ」シリーズ(あかね書房)など数多い。

書誌情報


読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:―
定価:440円(税込)
ページ数:28ページ
サイズ:19×26cm
初版年月日:2021年11月01日
通巻:こどものとも年中向き 428号